
引っ越しの日からずっと子どもと奥さんは彼女の実家に帰っていて、私ひとりで新居の整理をしています。新年の今日もひとりで過ごしていますが、子どもが帰ってくるとむしろ慌ただしくなりそうですので、1月1日のうちに書いておきたいと思いました。
深夜、 In Deep で、「龍の話」などを書いたのですが、そのせいなのか、その後2時間ほど眠っている間に「龍の雲の夢」を見ました。
これが初夢なのかどうかわからないですが、そうだとすると、龍の夢が初夢ということになると思います。
ところで、夢ではその「龍」の姿の横に「 3:16 」という数字が描かれていました。目覚めた時に私はむしろ、この数字が強く印象に残りました。
3:16
私はこの数字を数年間、「着ていた」ことがあります。
変な表現ですが、「3:16」と書かれたTシャツを 1999年から数年間、そのTシャツが擦り切れるまで繰り返し着ていました。
このTシャツはある人のキャラクターグッズでした。
その人の名前は、米国の元プロレスラー、ストーンコールド・スティーブ・オースティンです。

1998年頃からの数年間、私がどれだけこのストーンコールド・スティーブ・オースティンに心酔していたかを書くのは難しいですが、オースティンが所属していた 当時の WWF という米国プロレス団体の番組を見ることだけが生き甲斐だった時期があります。
このオースティンの代名詞が「 3:16 」でした。
1996年頃、聖書「ヨハネによる福音書」の3章16節を引き合いに出した演説を、このストーンコールド・スティーブ・オースティンがキングオブ・ザ・リングというプロレス特番での勝利会見で口にしたのが始まりでした。
「ヨハネ伝の3章16節なんてオレは知らないが」(でも、オースティン伝の3章16節なら知ってるぜ)
ということで、以降、彼自身が「3章16節」ということになっていきます。
リング上やトップロープ上で、オースティンは拳のかわりに中指を突き立て、「Austin 3:16 says ...」(オースティン伝3章16節はかく語りき)とまくしたて続けました。
ちなみに、1998年頃からの米国でのストーンコールド・スティーブ・オースティンの人気はすさまじく、本当に今、思い返してみても、あの異常な熱狂と同時代に自分がいられたということが今でも奇跡のような幸せに感じます。
当時、日本では米国の3週間遅れで、RAW is WAR (当時の番組名)という週一の WWF のプロレス番組が月曜日の午後3時30分からJスカイスポーツで放映されていました。
1999年頃から2002年頃までの3年間くらいの毎週月曜日の午後は、私は他のいかなる用事も入れずに、午後3時くらいから「正座して」テレビの前に座っていたものです。
番組開始5分くらい前になると息苦しくなってきて、期待と緊張の頂点の中で、下の動画のタイトルと共に RAW is WAR は始まりました(1998年のタイトルバック)。その瞬間、息が止まりそうになるほどの興奮と緊張に包まれたものでした。
上のタイトル映像の冒頭などに登場するスキンヘッドの男性がオースティンです。
十何年ぶりにこれを見ましたが、今でもこのタイトルバックを見るだけで涙が止まらなくなります(今も泣いてる)。こんなもので泣くのはどうかしているかと思いますが、しかし、当時、世界中に同じような人たちがたくさんいたことも確かです。
1999年前後の WWF の面白さは、私が生まれてから経験したどんな娯楽よりも面白かったし、実際、その後ほとんど映画等を見なくなってしまったほどです。
その後、2002年頃、まだトップスターだったオースティンは WWF から突然解雇され、実質的に継続した現役時代はそのあたりで終わります。そして、私はそれ以来、一度も WWF(現在の WWE ) もプロレスも見ていません。
そのオースティンが「ヨハネによる福音書」の3章16節を自身の代名詞にしていたということで思い出すのは、クレアでも昨年は何度も何度も「ヨハネによる福音書」が出てきていたことです。
そのことに今日まで全然気づいていませんでしたが、「ヨハネによる福音書」の冒頭の1章1節はこれです。
初めに言があった。言は神と共にあった。言は神であった。
この「はじめに言葉ありき」で始まるものが、「ヨハネによる福音書」なのでした。

▲ クレアの過去記事より。そういや、この人も何となくストーンコールド・スティーブ・オースティンっぽいですね。
思えば長い『ヨハネ伝』との付き合い
ちなみに、「オースティン伝 3章16節」のオリジナルのヨハネ伝3章16節というのは、下のようなもののようです。
神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。
神が御子を世に遣わされたのは、世を裁くためではなく、御子によって世が救われるためである。
(ヨハネによる福音書3:16-3:17)
私がヨハネによる福音書の内容に初めてふれたのは、聖書について私が知っている2、3の事柄 (2011年08月12日)という記事で書いたことがありますが、1985年の TBS のドラマ『イエスの方舟』でした。
その後、なんだかんだと現在までヨハネ伝との関係は続いているわけですが、少し長くなりましたので、ここまでにしておきます。
いずれにしても、私の2012年は 3:16 と共に始まりました。