2012年11月28日

月の女神

moonjupiter_strip.jpg

スペースウェザーに掲載されていた月の11月28日の満月の写真。私が見たのはもっとはっきりと月の模様も輪郭も見えていました。
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昨日、夕方過ぎに買い物をしに近所のスーパーに行った帰り、交差点で信号を待っている時に向かい側の夜空にお月さまがあったんですね。

とてもくっきりと光っていて、そして、とにかく明るい。

なんとなくそれを見つめながら、

「あー・・・こういうの何か形容があるなあ・・・」

と思っていました。

その時、隣でやはり交差点で信号待ちをしていた親子だと思しき4人組(推定で、四十代の父と母、娘2人)のうちの下の娘さんと思われる女の子・・・といっても、高校生くらいだと思いますが、その月を見て、誰に言うでもなく、

「きれいなお月様ね」

とつぶやきました。

私はそれを偶然聞いて、「なるほど、なるほど・・・」と思いました。

何が「なるほど」なのかというと、私も感想としては同じようなことを思っていたのですが、何かが違うと思っていたのです。

そして、その彼女の言葉で気づいたのが、これは、

「きれいなお月様ね」

という一字一句違わない完全な文句じゃなきゃダメだったということに気づいて、「なるほどなあ」と思ったのです。

特に「きれいなお月様ね」の語尾の「」が欲しい。

私が心の中で思っても、

「ああ、きれいな月だなあ」

となるわけで、この感想は私の目指していたその月に対しての感想と違うのでした。

男性である私は、

「きれいなお月様ね」

と、心の中で私は思えない。すっと出てこない。「ね」とならない。


「月の評価は女性でこそ」


と、枕草子のような心境でその高校生らしき女の子を感心した面持ちで見ていました。


しかし、その親子は多少「ズッコケ親子」だったようで、4人それぞれがそれなりの買った物を持っているのですが、交差点を渡ってしばらく歩いたところで、お父さんと思しき人物が、

「あ!」

とかなり大きな声を出しました。

「トイレットペーパー忘れた!」

と言っています。

まあ、買い物に忘れ物はよくあること・・・と横を通り過ぎましたら、娘さんとおぼしき人の、

「もともとがトイレットペーパーを買いに行ったんじゃないの!」

という声が聞こえます。


どうやら、この一家はトイレットペーパーが切れて、親子4人でみんなで買い物に行き、そして「全員がそのことを忘れて、他のいろいろなものを買っていた」ようです。


4人の、

「あ〜」

という残念がる吐息を聞きながら、正直に「プッ」と噴き出しながら私は家路に向かいました。


そして、次の日。


今日も用事があり、帰りは月が出ている時間だったのですが、道を歩いていて、ふと月が目に入り、それもまた、「わあ!」と心の中で驚くほどきれいな月でした。

昨日よりもずっとキレイで、しかも、多少の薄い雲がかかっているようで、月の周囲にうっすらと虹のような彩光のような円形の光が見えている。


「あー・・・月にも彩光みたいなのあるんだ・・・ま、そりゃあるよな」


昨日とは別の交差点でまたボーッと美しい月を見ていました。


そして、交差点を渡った時に、向こう側に立っていた女性と何となく視線があったのですが、私は瞬間的に「あ、この人は知っているけど誰だかわからない」というように思いました。向こうの人もしばらく私を見ていたので、本当に知り合いの可能性もあるのですが、やたらと美人な人で、

「あんなキレイな人で知り合いがいるとすると誰だろう?」

と思い出しましたが、わかりません。

こちらにきて、夜の街とかほとんど行ってないですしね。

以前酔っ払って歩いていた時に道ばたで知り合って話をした「キャンディ」という名前のフィリピンから来たという美人さんがこの街で実際に会話した一番の美人だと思いますが、あれはキャンディさんじゃない。

しかし、ちょうど信じられないほどきれいな月を見ていた直後でしたし、


「だったら・・・あれは月の時の美人さんということで・・・月の女神ということにしよう」


ということで決着してみました。

この決着の希望はどこにあるかというと、「またきれいな月が出ている日には彼女に会える」という夢物語でもあります。

今まで月と太陽について、エラソーなことを書いていたわりには、確かに今まで太陽のことばっかりふれていたということはあります。

月もいい。

若い時から夜のほうが長く生活していたくらい夜系の人だったのに、「月」にそんなに興味を持てなかった。

「ああ、だからあんまりモテなかったのかなあ」

と反省したりしつつも、

「いや、しかし、今から急にモテてもいろいろと困るか・・・」

と余計な心配も必ずする私。


ふと、YouTube で最近聞いた昔の歌を思い出しました。
「太陽」の歌なんですけどね。

ヴァセリンズという30年くらい前のスコットランドのバンドの歌です。

Jesus Wants Me For A Sunbeam




Jesus Wants Me For A Sunbeam 適当な訳詞

ジーザスは、オレを太陽の光になることを望んでない
だって、太陽の光はオレみたいに作られていない
それでオレが泣くなんて思わないでくれ
それこそがお前が死ななければならない理由のすべてだから

私への愛なんて決して言わないでくれ

オレがウソをつくことなんて期待するな
オレが泣くことなんて期待するな
お前のためにオレが死ぬなんてこと期待するな




キリストへの「関白宣言」みたいな歌ですが、この曲はニルヴァーナの故カート・コバーンも大好きだったそうです。

そして、私は月を見つけたり。

いや、月の女神を。
タグ: moon LUNATIC


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posted by noffy at 22:47 | 23 to 24