2012年10月07日

十階のモスキート(あるいは三階の)

駅まで行く途中に小さなパチンコ屋があり、そこに AKB48 の人たちがプリントされている旗が翻っています。多分 AKB48 をモチーフにしたパチンコ台があるのでしょうけれど、あるとき、その旗の中央に前田敦子さんがいることを確認して以来、そのパチンコ屋の前を通る時は、

「こんにちは、あっちゃん」

と言って通り過ぎます。

これは心の中で言っているのですが、たまに大きな声で「こんにちは」と旗に向かって言ってみたいと思うこともあります。

パチンコ屋の横のあたりでは、いつも複数の人たちが立っていて、「ものみの塔」などの冊子を配っています。

ごくたまに声をかけられることもありますが、

「ご苦労さんです」

といって通り過ぎます。

前住んでいた町もそうでしたが、今の町にも数多くの宗教の拠点があるようで、なかなかいろいろと熾烈なようです。


ところで、上で「あっちゃん」とか気安く呼んでいますが、私が前田敦子さんという人を認識したのは、こちらに越してきてからで、今年の春頃でした。そもそも、今でもですが、実は AKB48 というものがどういうものかよく知らないですし、歌も一曲も知りません。

どうして、あっちゃんに挨拶をするようになったかというと、それは「一目惚れ」だったのでした。

話は今年の1月頃に遡ります。


私の住む町にはパルコがあります。

そのパルコの3Fには「ジーユー」というユニクロ系の廉価服ショップがあって、さらに4Fには 100円ショップのキャンドゥがあります。 100円ショップに行くためにエスカレーターに乗っていると、「ジーユー」の等身大以上のでかいポスターが視界の真ん前に飛び込んでくるのですが、今年の春頃までは、そのポスターは下のこちらでした。

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最初にこのポスターを見たときに完全に一目惚れだったんですが、それ以来、私は 100円ショップに行くためにエスカレーターに乗ってこのポスターを見ることが楽しみのひとつになっていました。

便宜上、下の人を私とします。

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エスカレーターに乗っているので、徐々に見えてくるのですね。

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「・・・・・」


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「・・・・・」

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そして、いつも「うーむ・・・」と声にならない声を出していたわけです。

こんなにかわいい「雰囲気」というのはそうそう目にできるものではないです。

もう雰囲気だけの話であって、ルックスとかファッションとかはあまり関係ない世界であります。そもそも、私は別にこういうタイプの女の子が好きなわけではないです。

「それにしても、この女の子は誰なんだろう」

とは思っていましたが、普通に考えれば、服屋のモデルをするのはモデルさんのわけで、「なんというモデルさんなんだろうなあ」とずっと思っていました。

それが解決したのが夏前でしたかね。

知り合いがサラリと、「これ、AKB の人だよ」と。


私 「な・・・・・」
相手「AKB で真ん中にいる人だと思うよ」
私 「エ・・・エーケービーって、そもそもなんだっけ」
相手「おニャン子クラブ作った人が作ったやつ」
私 「ああ・・・そっち系か」
相手「たくさんいるからファン以外は個別に覚えるのは無理」
私 「オレ、AKB ってアカベーって読むのかと思ってた」
相手「アケビ48だと思ってた奴もいる」
私 「うーむ・・・そうかあ、AKB の人だったのか」



そんなわけで、私はそれ以来、(歌は相変わらず知らないけれど)ずっと前田敦子さんのファンのつもりだったんですが・・・最近、久しぶりにパルコに行ったんですね。

そしてまた、エスカレーターを上る。

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「・・・・・」


そして少しずつ見えてくる


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「?」


そして、その全貌がみえたときの私。

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そこにはあっちゃんはおらず、かわりにこうなっていました。


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ポスターとの会話

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「きみは・・・誰だ」



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「・・・・・・」



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「あっちゃんはどうした?」



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「・・・・・・」



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「もう、あっちゃんは来ないのか」



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「・・・・・・」



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「ひぃぃぃぃぃ!」



(なんの騒ぎだ)





さて、そんなわけで(どんなわけだ)、急に朝晩寒くなって、植物の世話もエスカレートしています。

「夏の終わり」の花系の植物の写真を少し記録で載せておきますね。

いちぶは、このまま越冬するでしょうし、いちぶはこのまま枯れると思います。


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▲ 盆栽化したニチニチソウ。これ、実は2回冬を越しています。なので、すでに幹が木のようになって立ち上がっていて、花が落ちても鑑賞に十分耐えうると思います。



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▲ こちらは「末期のペチュニア」。夏の間にどんどん下の葉が枯れてくるので、それをこまめに取り除いていると、最終的にはこのように「茎の植物」となっていきます。なんかこう、ヴォイニッチ手稿に出て来そうな不思議な花として秋を終えていきます。


ニチニチソウとかハイビスカスなんかは、ギリギリまで花を咲かせようと思っていて、日中はガンガン太陽に当てて、気温が下がる夜は暖かいところへ移動します。

昨年は、12月まで花が咲いていました。


なんか弾みでタイトルに「十階のモスキート」って入れたんですけど、これは30年くらい前の映画で、私が東京で最初に見た邦画だったような記憶が。この映画に出てくる主演女優の中村れい子さんっていう人も素敵でしたね(今どうしてるんだろう)。きれいな人で。

YouTube に予告がありましたけれど、時代を感じます。



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posted by noffy at 22:02 | 23 to 24