2011年09月05日

月の夢と白血球の役割



昨日一昨日と2日間連続で「月」の夢を見ました。

そのどちらも非常に月がクローズアップされた夢だったのですが、思えば、これまでの人生で「月の夢」というものはそんなに見た記憶がない気もします。

今までの人生では、

・太陽
・月


と並べると、どうにも月は格落ちの感があるように思ってきた実感があります。

太陽は信仰の対象にもなり続け、日本では「おてんとさん」などと言われて親しみをこめて崇めつづけられてきましたが、月は西洋では「ルナ」という単語に表されるようなマッド系イメージを呈する感じも強く、日本ではそこまでではないにしても、ややネガティブなイメージが先行している感じはあります。まあ、夜に見るものだから、そのイメージも仕方ないということはありそうですが。


しかし、先日 In Deep で書きました「ヘルメスのエメラルド板の解釈」には、


> 太陽と月が彼らの生命の物質を聖杯に注いでいる光景が描かれている。太陽と月は、このように逆の性質のものを結びつける。



とあり、少なくとも中世の西洋神秘学上では月と太陽は性質が違うだけで、「ほぼ対等の存在」として扱われていることを知ります。


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▲ ヘルメスのエメラルド板に描かれた月と太陽。


まあ、中世の神秘学はともかくとして、夢で見たことで「月」というものに興味が沸いてきました。
ちなみに、見た夢に出てきた月で思いだしたのは 100年以上前のサイレント映画でした。



メリエスの映画の月

最初に夢に出てきた月は、ジョルジュ・メリエスという人の映画に出てくる擬人化した月にとてもよく似ていました。メリエスという人は、サイレント映画の草分け的な存在であるフランス人で、多作ですが、1902年の「月世界旅行」というサイレント映画が有名かと思います。

そこに出てくる「目にロケットが刺さった月」は大変に有名で、映画を見たこともない人でも一度は目にしたことがあるのではないでょうか。

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今では YouTube で全編見られます。


私の夢に出てきた「擬人化(目とか口があるという意味)された月」は、三日月で、目にロケットは刺さっていませんでしたが、「メリエスの月」のようにこちらを見て笑ったりしていました。


メリエスはこの「月世界旅行」の後も何本か宇宙旅行の映画を撮りますが、特に晩年に撮影した宇宙旅行の映画はとても素晴らしいものです。邦題は忘れていましたが、調べると「極地征服」という1912年の映画のようです。メリエスを含めたサイレント映画を見たのは、私がまだ学生の頃で(つまり25年以上前)、東京・高田馬場の、名前がどうしても思い出せないのですが、毎週、土曜の深夜にオールナイトでサイレント映画を上映している小さな映画館があって、そこでずいぶんと見ました。

この「極地征服」もその時に見たのだと思います。

短縮版ですが、YouTube にもありました。

Conquest of the North Pole (1912)


この「極地征服」で描かれる宇宙は、メルヘンそのもので、その後のSF映画で描かれる「宇宙」とは一線を画したものでした。
メリエスの「極地征服」から何シーンか。

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▲ 空を飛ぶ天秤座。


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▲ なぜか悪役の「土星」。この後、爆破します(笑)。


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▲ 乙女座? 基本的に星はすべて味方。


メリエスは芸術家ではなく、見世物小屋のオヤジでした。
だからこそ、わりと純粋に娯楽に徹していた感じがします。
芸術家や思想家が映画を作り出してから、何だか映画は理屈くさくなってしまいました。




月と白血球

話がそれましたが、前述した In Deep の記事では、細胞が地球と似ている気がするということを書いたのですが、

alleaths.jpg

▲ 人間の細胞。


それなら、月は何だろうなあ」と考えていて、いろいろと人体の内部のものを見ていたのですが、かなり「似ている」と思えるものがありました。

それは、血液の中にある「白血球」のうちの好塩基球というものです。「好塩基球」なんてサラッと書きましたが、こんな言葉今回初めて知りました。

そのことについては後で書くとして、月と白血球(好塩基球)を並べると、こんな感じとなりました。

・白血球(好塩基球)

like-luna.png


・月

full_moon_large.jpg


ちなみに、この「白血球」というものが何をしていているかというと、 Wikipedia によりますと、


外部から体内に侵入した細菌・ウイルスなど異物の排除と腫瘍細胞・役目を終えた細胞の排除などを役割とする




というもので、つまり、「白血球は、人間の体から悪いものを排除している」という役割で間違いないかと思います。体のどこかに炎症などか起きた時に白血球数が増えるのは、体内の細菌と戦う白血球が増えるからのようです。

驚いたのは、私は「白血球に種類がある」なんてこと知らなかったのですが、上記によりますと、白血球には、好中球・好酸球・好塩基球・リンパ球・単球の5種類と、マクロファージというそれぞれの種類があるとのこと。

haku-1.png

イメージ図を見ますと、全体的に「月っぽい」形ですが、まあ、特に写真では上の「好塩基球」というものが最も似ている気がした、と。


そして、この好塩基球というものをこちらで調べると、この働きがまた興味深い。


生体の免疫機能に関与していると考えられるが、はっきりとした存在意義は不明である。





「あ、これも働きがわかってないものなんだ」と知りました。

人間の体の中で働きのよくわかっていないものは大変に多いですが、大きな器官では松果体脾臓などから、小さなものでは、このような好塩基球のようなものまで、「何のためにあるのかわからない」というものがたくさんあります。 DNA の97パーセントを占めていると言われるジャンク DNA と呼ばれるものもそうです。


そして、今では思うことは、「人間には(他の動物にも)無駄な組織や意味のない器官は一切ない」と考えています。この好塩基球にも「確実な役割」はあるんでしょうね。


まあ・・・西洋神秘学で、「太陽と月が真逆の作用で、ひとつのものを作り出すことに関与している」というならば、体の中で太陽と似たものを見つければいいのですが、それは非常に簡単です。

人間の体の内部で最も太陽と似ているものは「卵子」です。

これは結構見落としていたことですが、写真を見ていて先日気づきました。
太陽と並べるまでもないと思います。

こちらは卵子の写真。

sun-ovum-1.jpg


こんなイラストだとさらにハッキリするかも。eHow.comより。

sun-ovum-2.jpg



意味を考えるより先に形のほうが物語ってくれるような気がする昨今です。


さて、少し長くなりましたので、いったん終わりますが、月の話をまだ書いてみたいと思います。

今朝見たほうの「月の夢」では、さらにいろいろと面白いこともありまして、月への興味が大きくなっています。


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posted by noffy at 16:34 | 地球と宇宙の生命