2010年07月11日

石油分解剤コレキシット9500の成分の完全な分析表

最近はネットに接続する時間自体がずいぶんと少なくなって、朝と夜中に目覚めた時に、大体は寝ている時に夢(?)で見たキーワードを Google ニュースで検索して、何かヒットすれば、そのことを In Deep というブログに翻訳しています。キーワードが何にもヒットしないこともありますが、ヒットする時は続々といろんなニュースに行き当たります。

最近では、淡水の魚の大量死、そして、ペストあたりが興味深いです。ペストの流行はそれぞれソースが極めて限定された記事ばかりで、本当なのかどうかも疑わしいですが、ここ1週間くらいで、シリアミャンマー米国カリフォルニアで、ペストの記事が見つかっています。アメリカのは人間ではなく、リスです。魚の大量死は、世界的に暑い気候が続いていることもあり、それも相まって、一種の「魚の大量死パンデミック」のようなことになっています。

images1996660_7.jpg

・7月9日にはベトナムのハノイでも魚の大量死が発生してました。ベトナムネットより。


アメリカでは以前書いたセントジョンズ川の他、ノースダコタ州のコロンバス市の湖、ルイジアナのポンチャートレイン湖などで起きており、国別では中国、ベトナム、フィリピン等でも相次いでいます。今、世界的に死ぬほど暑い傾向にありますので、他の様々な場所で起きているようにも思います。

いろんなものが死んでいきます。


リークされた Corexit 9500 の完全な成分表

さて、その「朝のニュース探し」の途中で見つけたものですが、これはニュースではなく、いわゆるリーク情報というやつで、そういうのには普段はそんなに興味ないのですが、そこに BP の石油分解剤「コレキシット9500」の完全な成分の分析が載せられていたのです。

これを読んで、少し思うところはあったのですよ。

「地球の記録」というブログをやっていた時、コレキシットの成分を書いたことがありました(こちらの記事)。そこでは、ナルコ社が米国政府に提出した正式な書類を参考にしたのですが、今回のリークを見ると、もっともっとたさくんの成分が載っているのです。なんだかねー。

訳したものをこちらに掲載しておきます。
写真つきです。
書いた人は米国のサンフランシスコ・クロニクル紙の記者のようです。

正直、含まれている成分の名前、たとえば、「ソルビタンモノ-9-オクタデセノエートポリ(オキシ-1,2- エタンジイル)誘導体」など見ても、何が何やら私にはわからないですが、この分析表はあまり日本語になっていないでしょうので、化学にお詳しい方ならいろいろとわかることもあるのかと思います。

化学物質の名前はそれなりに調べて日本語にしていますが、間違っていることもあるかと思います。

ここからです。




LEAKED: What's in gushing crude oil? Question: How does it all react to Corexit?
サンフランシスコ・クロニクル 2010.07.08

リーク情報:噴出する原油に何が入っており、Corexitはどのように反応するのか

化学反応は科学の世界で魅力的なものだ。Aという化学物質とBという化学物質を混合したり、あるいは温度を上げたり爆発させたりする。それにより新しい化合物を作る。良いものができるかもしれないし、悪いものができるかもしれない。あるいは何もできないかもしれない。それを知るためには、幅広い実験が必要で、試験管とフラスコだけでの実験では不十分といえる。適切なテストには時間がかかり、コストも高くつく

誰も答えを知らない疑問のひとつとして、BPの原油流出事故で使われている原油分解剤「コレキシット (Corexit)」がどのような化学的反応や化合物を形成するのかという問題がある。これを考えるには、水の圧力、塩分、温度、光、濃縮、波の作用など様々な要素を考慮しなければならないために難しい問題だ。コレキシットには、エクソン・バルディーズによる石油流出事故での作業員の病気や死亡と関係があるのではないかという疑惑もある。

さて、私に、BPの流出事故で漏れている原油の「完ぺきな成分表」をメールで送信してくださった方がいる。送ってくれた方がどなたなのかはわからない。下を見てほしい。

このことを投稿せずにはいられなかったボランティアの化学者がいらっしゃるのかもしれない。

corexit-1.jpg

・ナルコ社のコレキシット 9500 のラベルにある警告には、原料を吸い込まないで下さい、目に入れないで下さい、肌や衣服に付着させないで下さい、また口に入れないで下さい。と書かれてある。


私たちはいまだにコレキシットの原料の混合率を知らないし、私にメールで送られてくる、文字で書かれてある成分には裏付けがないものがある。それへの補充として、コレキシットの成分は以下のようになるようだ。

ナルコ社 コレキシット 成分リスト(PR会社によって書かれたものではない)

・1,2-プロパンジオール (プロピレングリコール)- 航空機や自動車の凍結防止に使われる主要成分。昆虫の罠で虫を殺したり捕獲するときにも使う。一般的にはカブトムシを捕獲するのによく使われる。不凍剤が重金属(鉄、コバルト、銅、マンガン、モリブデン、亜鉛、水銀、プルトニウム、鉛、ヒ素など様々。下にある原油流出の成分リストを見てほしい)と混ざると非常に有毒になる。

・2-ブトキシエタノール

・2‐スルホブタン二酸、フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)、ナトリウム塩(1:1) - ウサギとラットでの動物実験では、抑うつ状態、下痢、倦怠感、刺激、消化管の出血、消化管の浮腫、皮膚の早期の死、奇形胎児、炎症、肌の荒れ、そして、死。もちろん魚も殺す

・ソルビタンモノ-9-オクタデセノエートポリ - 米国大気局の海洋生態系の比較分析機関の説明では、この化学物質に暴露されることにより、化学性肺炎、腸閉塞、眼、皮膚、呼吸器の炎症などの原因になる可能性があるとのこと。

・ソルビタンモノ-9-オクタデセノエートポリ(オキシ-1,2- エタンジイル)誘導体

・ソルビタントリ-9-オクタデセノエートポリ(オキシ-1,2- エタンジイル)誘導体 - この物質には毒性の警告は見つからなかった。

・2-プロパノール(2-ブトキシ-1-メチルエトキシ) - 労働安全衛生の有害物質を登録する国立研究所には、神経毒性を疑われるリストに入っている。

これまでの研究からは、コレキシット9527( わずかにコレキシット9500 と成分が異なる )は海洋生物相に有毒だということがわかっている。ここには、イガイやムール貝、アサリなどの貝類、そして、ウニや魚、プランクトンも含まれる。


BPの原油噴出現場での流出している原油に含まれている化学成分と構成要素のすべて

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・未確認リーク情報:ディープウォーター・ホライズンの化学分析試験はルイジアナの軽油で行われたという。驚くことではない。それも純粋な油ではある。




ここまでです。

そういえば、Walk in the Spirits さんのところに「メキシコ湾からコスタリカへ米海軍(46の戦艦と7000の海兵隊)が避難」という記事があり、どうやらメキシコ湾に展開している米軍の大部分(46の戦艦ということは、もしかするとメキシコ湾の米海軍すべて)が、コスタリカへと退避しているのだそう。

関係ないけど、ずいぶん前、西荻窪の小さな魚料理系飲み屋のご夫婦が、「自分たち、コスタリカに住むことにしました」と、そのまま行ってしまいました。場所もよく知らなかったですけど、地図を見ると、パナマの上、ニカラグアの下あたりのようです。

gulf_streem.jpg

世界の海流の地図を見ると、このあたりはメキシコ湾に近いわりには、メキシコ湾の海流からも、大西洋の海流から逸れているので、いつかは汚染されるでしょうけれど、今はまだクリーンかも。


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posted by noffy at 11:17 | 雑記