2010年05月14日

支配者としてのバクテリオファージやウイルスたちの目覚め。そして「最強の多細胞生物クマムシ」の登場


タイトルにある「支配者」というのは、最近の私のブログの通り、微生物のことですが、もう少しつきつめると、ウイルス、さらにいえば、バクテリオファージと呼ばれるウイルスのことで、これは「細菌をも殺す地球最強の生物」とされています。ギズモードジャパンに、一度目つけられたら最後!? 必殺仕事人なウイルス「バクテリオファージ」という、わかりやすく楽しくファージについて書かれている記事がありました。

ファージは、こんな形

20091116t4bacteriophage.jpg

をしたもので(機械みたいなんですよね)、大きさは 100 ナノメートル ( mm )前後のものが多いようです。 1 nm = 0.000001 mm ということですので、大体0.0001ミリくらいの大きさのものたちが主流という感じでしょうか。
大きさの比較としては、ナノ粒子とはというページのこの図がわかりやすいです。

nan06_t01.jpg

1 nm = 0.001 µm = 0.000001 mm らしいですので、小麦粉一粒よりだいぶん小さいようです。

このファージ様たちが「その気になれば」地球のすべての生物を「滅ぼすこと」も「進化させること」も、どちらもできるはずです。なぜなら、このファージたちには2つの特性があるようで、 Wikipedia によりますと、いろいろと種類はあるようなんですが、こういう2種類のファージたちがいるようです。

1. 感染し、宿主を死滅させる。

2. 感染し、宿主に新しい遺伝形質を獲得させる。


という2つです。
後者は、よく、抗生物質への耐性とか、タミフルへの耐性とか、そういういろんな耐性がありますが、ああいうのもこういうファージたちがやってるっぽい。「1」と「2」ではずいぶんと違うように思えるかもしれないですが、どちらもファージの主要な働きです。

今後、彼らが「1」をとるか、「2」をとるかに、地球の生命の存亡はかかっているのだと思いますね。直近の6500万年前の大量絶滅では、全ての生物種の70%が絶滅したとされているようですので、「ファージ仲間」の70人が「1」を選択して、残る30人だけが「2」を選択したようです(それは違う)。

さて、ここまでは余談です。
今回の本題はちょっとした時事であります。

bf01.jpg


迫っているかもしれないウイルスの時代

ヤスさんのヤスの備忘録には、本文ともとも、コメントにも様々な素晴らしい方の意見やコメントが載せられていて、そちらもとても参考になります。その中に、なおさんという占星術について書いてくださる方がいらっしゃいます。私などが占星術に興味をもったのも、なおさんの書かれている概念的な予測がずーっとあまりにも的確だったことによります。占星術ってのはすごいものだと思いました。

そのなおさんが、前回のヤスの備忘録の記事、この夏に何があるのか?5で、このようなコメントをされていました。
部分を抜粋させていただきます。改行は私によります。

冥王星は、その発見直後にプルトニウムが発見された事から、核を象徴すると占星術界では広く認められています。

しかしながら、私はウイルスも象徴すると考えています。なぜなら、冥王星の発見直後にタバコモザイクウイルスが人類史上初めてウイルスとして発見されているからです。この点を以前に英国占星術協会に問い合わせてみましたが、明確な回答は得られませんでした。従って私の独自の見解にすぎないかもしれませんが、冥王星は、眼に見えない小さな恐怖であるウイルスや細菌も象徴しますので、この手のニュースにも今後は注視していくことが大事だと考えています。



これは4月の終わり頃に書かれたものですが、ちょうど私自身が、このブログで「微生物があーだ、ウイルスがこーだ」と呟き続けているころでしたが、その少し以前から直感的に「これから世界は病気の危機に入るのではないだろうか」ということをニュースなどから何となく感じていました。

また、昨年来、 WebBot の予測、デイムス少佐の予測、照さんの予言など、そのあたりの大家の方々も世界的な病気については言及していた方が多いです(それぞれの予言の具体的な記述に関しては今回は間に合わなかったので、書ける時があったら書こうと思います)。

その頃は豚インフルエンザの話題が主流だったこともあり、流行する病気が新型インフルエンザだというようにに書かれていた方が多かったですが、昨年の時節柄それは仕方ないと思います。しかし、最近になって「もっといろいろな病気の可能性」出てきています。

いろいろな病気がワッと地上を歩き始めた感があります。

少しニュースを挙げておきます。

最近は、日本語のニュースは実質的に死んでいる状態が続いていますが、病気や大量死などのニュースは英語など他の原語でのニュースを読むしかありません。英語も少ししかわからないのに、他の言葉はお手上げですが、今は Web 翻訳の精度もよくなっていて、いろんな原語でニュースの大意くらいはわかりますので、何とかなってはいます。

今回はコメントは添えませんが、とりあえず「それらが小規模ながら発生している」ということです。
最近1カ月くらいから拾ってみます。

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)で生物テロのカテゴリAにある「野兎病」が米国で発見 (05.13)

外務省がパプアニューギニアでのコレラの緊急事態宣言で渡航情報発令(05.12)

死亡率50%に達するハンタウイルス肺症候群患者がアルゼンチンで発生(05.10)

ワールドカップが開催される南アでリフトバレー熱での死者が増大中。現在死亡率10% (05.08)

致死率の高い細菌髄膜炎の死者がアフリカで増大中

ベトナムで未知のウイルスにより多数が発熱(04.24)

猛毒の真菌(カビ)でアメリカで複数の死者(04.23)

これがすべてここ1カ月くらいの間だけのニュースです。

最新の医学情報に関しては、医学者向けの ProMED-mail というのを日本語要約してアップしているサイトがあって、そちらに詳しいです。

Outline of ProMED-mail posts
http://outbreaks.biz/


ちなみに、一番上に書いた「アメリカで見つかった野兎病」なんですが、私は知らなかったですが、この野兎病というのは、「極めて感染力が強いため、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)では、生物テロ兵器として最も危険とされるカテゴリAに分類されている病原体」なのだそう。

アメリカ疾病予防管理センターで規定されている、他のカテゴリAの病原体は、

炭疽
ボツリヌス中毒
エボラ出血熱
ペスト
天然痘
野兎病


の6種類だそうです。
それぞれの解説は、こちらにありました。

この中でもっとも(病状、後遺症の外見的にも)恐れられているのは、天然痘なのでしょうね。上のPDF書類にも、

 > コメント:生物兵器として使用されると、1977年以降は発生していない自然の天然痘のような結果になるであろう。

とありました。
「自然の天然痘のような結果」というのは、日本の天然痘の歴史などでも充分にわかります。長く続く分、新型インフルエンザのパンデミックなど「赤子」のようなものかもしれません。

天然痘と人間の戦いの歴史は「人間と病気の歴史」の代表だと思います。

そして、一番上に書いた通り、どんなことになっても、人間・・・というか、他の動物にしても、ウイルスやファージに勝てる生物は地球にはいません。他の動物も含めて、人間の歴史は、所詮は「ファージの掌の上で遊ばされている」程度のものかもしれません。彼らが「ギュッ」と握りつぶしたければ、すぐにぺしゃんこにできます。

地球の上には「未知」を含めて、様々な病原体やウイルスが眠っていて、しかも、毎日、隕石の破片など共に、どんどんと新しものも地球に飛来していると思います。そして、「活動の準備」をしている。

これらを起動させるのがファージであり、また、エピジェネティクス的な作用による「受精卵での変化や進化」を及ぼすものも彼らのような気がします。

・・・なんだか暗い記事のようにも感じてしまいましたが、しかし、上に書いたなおさんは、ヤスさんの最新の記事、この夏に何があるのか?6では、このようなことを書かれています。


2011年から2016年頃にかけて、人類の最終革命とも言える精神革命が達成されると私は考えています。長く相当に過酷な時代が持続しますが、変化を受け入れて柔軟に生きていくことが出来れば、今のような真理が尊重されない歪んだ時代では決して見い出せなかった、自分の本当の存在意義を発見出来る時代にもなり得ると私は思っています。それは、自分と他の人や、あるいは地球や宇宙との間に精神的なエネルギーの共鳴を感じることなのかもしれません。



ウイルスやファージも宇宙の一員(下手すると聖霊とか神様系のメンバー)なのだし、いろいろな意味で正しい方向というものに対しては賞賛してくれるのだと思います。2016年頃には私はこの世にいないでしょうが、いい世の中になっているのであれば、ウイルスとファージはその時に地球にいる人々に今度は「進化をくれる」かもしれないと思っています。

生き残る皆さんは頑張れ!




[追記] クマムシ、ワムシたちとの対話 2010.05.17

msn産経にこんな記事が出ていました。

最強の生物 クマムシの謎に迫る ゲノム解読し本格分析へ

そこに掲載されていた図です。

kma.jpg

図の下部に書かれているこの生き物の「生存環境」。

・151度の高温をクリア

・マイナス273度の超低温をクリア

・水深750キロに相当する75,000気圧をクリア

・ほぼ真空で生存

・ヒトの致死量の1000倍の放射能をクリア


だそう。
強い・・・強いぞ、クマムシ!

研究が待たれるところではありますが、しかしですね、よく考えてみると、上の「水深750キロ(7500000メートル)」の高圧環境って地球に存在しない気圧ですぜ。マイナス273度とか。

これはやっばり進化論でいう適応だけでの生物の進化に無理があるという証拠のひとつにはなるのでは?

ときに、先日、ネイチャーに A formal test of the theory of universal common ancestry (全生物の共通祖先という理論の形式的検証)とかいう論文を発表したコロラド大学のボールダー君! キミはこれをどう思う?

・・・と、最近イライラしているのは、実はこのボールダー博士の論文を数日前に読んだからなんですね。もう少しこの腹立たしさが消えたら、ご紹介できることもあるかと思います。「大本営発表的科学ワールド」のカラクリと、他のジャンルでもそうですが、「私たち現代人はこう騙されてきた」ということが、上の「全生物の共通祖先という理論の形式的検証」でわかりますよ。

ボールダーとダーウィンの亡霊はちょっと西荻に来なさい。
話し合わないとラチがあかん。


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posted by noffy at 14:28 | 地球と宇宙の生命