前回の記事すべての細胞核が持つ元型で「元型」という言葉を使ったのですが、この元型をインターネットで検索すると、難しい言葉が並びます。アニマとかセルフとか、あるいは「原子と共時性」などという概念も出て来て、途方に暮れることがあります。私は「元型」という単語自体は何となく知っていましたが、概念はよく知らなかったし、実際、現実の生活では知っていようが知らないでいようがどちらでも構わないものだとも思います。なので、知らないなら知らないでそれでいいことです。
ただ、前回記事で私は、「生命の根源にあること」として仮定していることが、
・宇宙のすべての生物は細胞核が持つ「元型」にコントロールされている
ということだと書いた以上、今後、何度もこの「元型」という言葉が出てくる可能性があります。なので、この「元型」というものの説明抜きで進めるのは適当ではないと感じましたので、私なりに書いてみます。
難しい言葉をできるだけ排除して、自分レベルで説明してみます。実際、アニマとかトリックスターとかセルフとかは私はよく知らないのですよ。正式な学問などの概念から見ると相当違うと思いますが、そのあたりは娯楽としてご容赦ください。
自分の中の様々な価値観も根源では統合されている
元型というのは、要するに、人間の仕組みや社会生活について、「それはなぜ? その次はなぜ?」と突き詰めていった時に、最終的に「・・・そこはまだわかっていないんだよね」という答えになる部分といっていいかと思います。それは、「なんでか知らないけど、みんな持っている本性みたいなもの」という言い方でもいいと思われます。
たとえば(すべて「人間には」という出だしとして)、
・なぜ多くの人が好きになるメロディラインがあるのか
・そもそもなぜ「リズム」の概念は教えなくてもあるのか
・美しいと思える人の形や姿に共通性があるのか
・いい匂いや悪い匂いの傾向があるのか
・色が識別できるのか
などは普通に世の中に存在します。こういうものは、人種や地域ごとで多少は違うとはいえ、ある程度の傾向はあると思います。

▲ 色覚の仕組と呼称より。色の持つ波長の長さと見える色はこの図のように3つの「見るための細胞」がそれそれ感知し、シグナルに変換して、私たちは色を認識しています。しかし、それを受ける私たち人間がなぜそれを、たとえばある波長を「赤」と感じるかはわかっていません。何しろ、これらは電磁波(光)であって、もともと色に色は存在しないのです。なので、本来なら「全部無色」に見えるはずです。
うちの子どもが、三歳頃に最初に口ずさんだ歌は、私たちが小さな頃にもやはり口ずさんだような、耳で聞いてすぐに口ずさめるものでした。それは、「ぞうさん」だったり、「あかりをつけましょ、ぼんぼりに」であったり、「オモチャのチャチャチャ」であったり、誰でも瞬時に覚えられてしまう歌の数々です。
「これを覚えなさい!」
などと言われることなく、覚えてそして好きになってしまう。
しかし、人はすべての歌を好きになるかという決してそうではない。このように、あるメロディを「良い」と「悪い」というように、人が旋律の好き嫌いを自然に分別する理由を人間はまだわかっていません。「好き」という概念全体もまだどういうものかはわかっていません。
色も味もリズムもそうです。音楽の「リズム」という概念がどうしてもともとあるのかもわかっていません。でも、リズムは素敵だし、踊ることもできるし、それは楽しいことです。
しかし、そもそも「楽しい」とは何かということもわかっていません。わかっているのは、楽しい感情の時に人体内で起きるメカニズムだけであり、「どうしてそれが起きたら楽しいのか」はよくわかっていないと思われます。楽しいという感情は何なのか。他のすべての感情もそうです。
苦しい、愛しい、不安だ、気持ちいい、嬉しい、痛い、幸せ、怒り、絶望、希望。
全部何が何だかわかっていません。そもそも、人間の感情には存在理由がわかっていないはずです。悲しみも喜びも楽しみもウキウキもガッカリと怒りも、そんなものはこの世に「ただ人類が存在し続けるため」なら、感情などなくても存在はしていけます。ロボットのようにものを作り死んでいくだけでも、地球は成り立ったはずです。
しかし、感情のない生活はそれはそれは実につまらないでしょう。
幸いなことに、私たち人類には感情はあるし、色もわかるし、味も匂いもある。
これは幸せなことだと思います。
ただ、その「根底」はどうしてだかわかっていないことだらけだと言えそうです。
赤いと感じて見ているあの色や他のいろいろな色は「本当は存在していない」はずです。
美人だと思って見ているその「美」というのは「本当は存在していない」はずです。
聞こえている音は、単なる波長であって、そこには音色など「本当は存在していない」はずです。
しかし、すべて私たちの生活の中で大事な役割を担っている
こういう人間社会全体を覆い尽くす巨大な価値観の集合体が「元型」だと、私は最近は思っています。多分、人間の生活上の96%以上はこの「元型」によって成り立っていると思います。「96%」というのは特に意味はないですが、「暗黒物質と暗黒エネルギーの総和が全存在の96%程度かもしれない」という現在の仮定宇宙論に当てはめて、何となく書いてみました。
ちなみに、元型には、地域や時代が支配するスパンの短い元型と、もっと大きな括りの元型があると私は思っています。「地域や時代が支配する」ほうは、たとえば、今の時代の生活観や価値観といったものです。でも、さらに大きな元型はもっと人類や宇宙の基本的な部分に関与しているような気もしていて、そのあたりに「暗黒物質や暗黒エネルギーを認識できるかどうか」のポイントがある感じはします。
昨日、コメントで、聖書の創世記には、
万物は、それまでは光を反射できなかったのですが、反射できるようになってからは肉眼で観察できる世界が始まりました。
という内容の記述があると教えていただきましたが、これは大変示唆に富んだもので、ニュートリノは「光ったから」見つけることができました。しかし、暗黒物質や、あるいは現在宇宙に多くある「暗黒」( Dark )の冠を持つ物質は光らないので今でもわからないです。
創世記が繰り返されるなら、また「暗黒」は見えるようになるのかもしれません。
最近知ったエピジェネティクスという学問ジャンル
関係ないですが、遺伝子の学問の中にエピジェネティクス(epigenetics)というものがあるということを最近知りました。最近って、実は上の文章を書いている途中で偶然知ったので、まだ知って30分くらいなのですけどね(苦笑)。
学術的なことはあまりに難しいですが、私がソソられたのは、たとえばこれは「エピジェネティクス入門 -- 三毛猫の模様はどう決まるのか -- 」という本の紹介ページにある文章です。
三毛猫の三毛模様、アサガオの絞り模様…。遺伝子は同じでも、生物にはさまざまな外見や個性がある。これは遺伝子の働きを調整するエピジェネティクスによって偶然に決まっている。遺伝子を陰でダイナミックに操るしくみと、それによって生まれるさまざまな現象を解説し、病気との関係や新しい治療法開発の可能性を紹介する。
「ほお・・・」と思いました。確かに同じ種類の猫は猫、アサガオはアサガオで遺伝子は同じはず。しかし、いろんな模様の三毛猫がいて、いろんな模様のアサガオがいる。貝の模様なんかもそんな気がする。この本はまだ読んでいないのですが、上の説明では「偶然に決まっている」となっています。
この「偶然」という部分に感じるところはありますね。
最近、私はこの世界やこの宇宙には「偶然という出来事は実はないのでは」と考えることがあり、そこに例外がないのなら、このエピジェネティクスという学問が扱うジャンルも最終的には「それは偶然ではなかった」という方向に進むと思うのです。
しかも、「ハッキリとした形」で。
ちょっと調べたところでは、これらのエピジェネティクスで扱う学問の最初の段階は、たとえば、ヒトでいえば、受精卵が受精して着床するまでのほんのわずかな時間に「何かが起こる」そうで、それを調べていくというような学問のようです。
昨日もふれましたが、私は「生物の進化できる瞬間は、生き物が単細胞である受精卵の時だけだ」と最近は思っていたので、このエピジェネティクスという学問の存在は嬉しいですね。このあたりも人類を含めた地球の生命の進化と関係していると・・・ま、いいなあと。
というようなことをつい先ほど知って、「これはメモメモ…」と、ここに書いておいた次第であります。
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[追記/太陽情報続編] 大きさがアップ
昨日、太陽でこの数年来で最大のプロミネンスが発生したというニュースが NASA からあったのですが(日本語記事)、そんなこともあり、また、前回記事のコメントで、「UFO 関係は事件があった時だけ書きます。太陽のまわりにまた何か出てくるとか。」などと書き、それもあって、久しぶりに NASA の STEREO を見たんですが・・・。
・STEREO - Science Center - 最新の写真
まあ、また周辺に「写って」いるんですが、その大きさが・・・。
たとえば、このの写真(削除された時のために保存したものはこちらに置いてあります。以下同じ)。

このくらいの全体像でも左下にものすごい大きさのが写っているのがおわかりでしょうか。ついに「太陽系で太陽の次に大きなもの」となっていまいました(笑・・・えるのかな)。
これは拡大するとこんな感じです。

以前と形は違う感じですが、やはり「物体」として成立しているように見えます。
今回は他にこんなのとか、

・20100414_001530_n7euB_195.jpg (保存したものはこちら)
こんなのとか、

・20100414_011530_n7euB_195.jpg (保存したものはこちら)
などいろいろとありました。
全体的に大きくなっていますね。
今回はほとんどの写真に写っている感じです。
ちなみに、4月13日のプロミネンスは非常に大きいもので、写真を見てもおわかりのように、サイズ的に地球との比較にはならないほど巨大なものでした。なので、太陽周辺には太陽嵐や磁気嵐が吹き荒れていたと思います。

慣れたとはいえ、相変わらず見せてくれますね。
前回 NASA は写真を削除していますので、保存をお勧めします。
見ようによっては、太陽と周囲との戦争みたいにも見えますね。頑張れ太陽。負けたら2度目の全地球凍結。
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