2009年09月04日

新型インフルエンザとワクチンの周辺


昨日書いたように、ここ数日股関節を痛めて歩けなくなっていました。今は良くなりましたが、数日間死体のようにボーッとソファに座ってPCを考えないで眺めていましたら、いろいろと新しい発見もしましたので、書いてみます。

今回は新型インフルエンザについてです。
まあ、暗い話題です。

ちょうど、新型インフルワクチン、6000万人分は確保 厚労相「来春までに」なんて報道も出てきたことですし、皆さんご自身も今からいろいろと判断されておくのもいいかと思います。

長くなりそうですし、数字が並びますので、面倒くさい記事となるはずですが、まず言えるのは、「今流行しているインフルエンザの日本での致死率の低さ」です。

現在の正確な感染者数が世界も日本もどうにもハッキリしないので、そのあたりは推測の中で進みますが、先日発表のあった新型インフルエンザの致死率0.5% 「アジアかぜ」並み - 研究者推計というのはウソではないでしょうが、私たち(今、日本に住んでいる日本人)の場合は多少割り引いて考える必要もあるかもしれません。

あと、昨年日本国内で実施されていた「プレパンデミックワクチンの臨床試験」の結果についても書いておきます。私は先日始めてこれを知ったのですが、医療関係者5,561人を対象に「全粒子ワクチン」という副作用の強い(ただし効果も強い)タイプのワクチンで昨年実施されています。

結果、重症副作用者は8名でした。
そのことについて感想抜きで書いておきます。

swine-flu-image-3-908401746.jpg


国内の10名の死亡された方の状況

昨日、国内で10人目の新型インフルエンザによって亡くなられた方の報道がありました。8月15日の1人目から考えると確かに早い勢いで広まっているような気もします。さて、10人目までのすべての死亡者の方の状況と死因を調べてみました。年齢と基礎疾患の有無に注目してみました。

1例目 沖縄・57歳男性ソース
死因/肺炎・敗血症
基礎疾患/心筋梗塞の治療歴・慢性腎不全で人工透析

2例目 神戸・70代男性ソース
死因/肺気腫の悪化
基礎疾患/肺気腫・糖尿病・腎不全で人工透析

3例目 名古屋・80代女性ソース
死因/重症肺炎
基礎疾患/多発性骨髄腫・心疾患

4例目 名古屋・74歳女性ソース
死因/不明
基礎疾患/なし(ただし、元々体が弱く抵抗力がなかったとのこと)

5例目 長野・30代男性ソース
死因/肺炎による呼吸不全
基礎疾患/慢性心不全・糖尿病・気管支ぜんそく

6例目 鹿児島・60代女性ソース
死因/不明
基礎疾患/消化器がんの手術歴・肺への転移が確認

7例目 兵庫・30代女性ソース
死因/不明
基礎疾患/なし

8例目 北海道・40代女性ソース
死因/心不全
基礎疾患/高血圧

9例目 京都・69歳男性ソース
死因/劇症型心筋炎
基礎疾患/慢性の呼吸器疾患・心疾患

10例目 高知・70代男性ソース
死因/不明
基礎疾患/慢性閉塞性肺疾患・糖尿病


人が亡くなるという個別の悲劇を別として、これは私たちがずっと恐れていた想像上の「いつか起こるかもしれない破局的な新型インフルエンザのパンデミックの姿」と近いでしょうか。

ほとんどの方が致命的な基礎疾患を持たれている方々で、インドネシアの鳥インフルエンザのように「昨日元気だった若者たちが次々と倒れて死んでいく」といった、あの光景からは、ほど遠く感じられたりするのです。

以前、クレアの1918年の死のインフルエンザという記事で書いた、1917年から始まったスペイン風邪の際の年齢分布と死亡率を見ていただきたいのですが、

男子
1917-19年 21-23歳の年齢域で死亡者数のピーク
1920-22年 33-35歳の年齢域で死亡者数のピーク

女子
1917-19年 24-26歳の年齢域で死亡者数のピーク
1920-22年 24-26歳の年齢域で死亡者数のピーク

そして、死亡率は、

1回目の流行(1918年8月から1919年7月)
患者数21,168,398名,死亡者数257,363名,対患者死亡率1.22%
(およそで患者数2100万人、死亡者数25万人)

2回目の流行(1919年8月から1920年7月)
患者数2,412,097名,死亡者数127,666名,対患者死亡率5.29%
(およそで患者数240万人、死亡者数12万人)

となっています。

死亡率の比較はともかく、年齢分布が問題です。
20代の若者たちの多くが基礎疾患を抱えていたとも思えず、1917年のスペイン風邪の場合は「バタバタと健康な若い人が死んでいった」様子が感じられるのではないかと思います。

東京都健康安全研究センターが2005年に発行した日本におけるスペインかぜの精密分析も読んでいただきたいと思いますが、今回のインフルエンザは現時点では、1917年のスペイン風邪と比較できるタイプの病気ではないようです。むしろ、「季節性の風邪よりやや強いか弱いか」といった程度のものと考えても(現時点では)問題ないと思います。

だからといって、「何の予防も要らない」とか、「ワクチンなど打つな」と言いたいわけではなくて、「そういうことを自分たちや家族で考えた方がいい」と思うのです。「周囲のみんながワクチンを打つからうちも打とう」というのでは今回はいけないかもしれない、ということも下の方に書くつもりです。


いずれにいたしましても、「新型インフルエンザの致死率0.5%」というのは、普通の健康者に当てはめると、この数字はどうなのだろうとは思います。

今現在の国内の新型インフルエンザ感染者数がわからないので、正確な数値は出せないですが、8月21日付の外務省の発表では、5,022人(うち3人死亡)となっています。その3名の方は、1例目の57歳の心筋梗塞の治療歴・慢性腎不全の男性、2例目の70代の肺気腫・糖尿病・腎不全で人工透析男性、3例目の80代の多発性骨髄腫・心疾患の女性ということになります。

これで、全体としての致死率は 0.059% くらいになり、これでも「致死率0.5%」発表の10分の1ですが、ここから「重症基礎疾患を除く」と、「0%」と言えなくもない気がします。

その後の患者の増え方は、新型インフル、新たな患者14万人 前週からほぼ横ばい(NIKKEI 9/5)というような報道もあり、実際はわかりませんが、致死率はむしろどんどんと下がっています。

まったく仮にですが、8月の日本での患者数の累計が28万人だとして、死者10人だと、致死率 0.0035 %

上の死者の方の中で、重大な基礎疾患のなかった方は3名(4、7,8例目の方々)で、「重大な基礎疾患のない場合の致死率」は、 0.001% という、病気の風上にも置けない腰抜けウイルスである実態が浮かび上がります。(これは本当にインフルエンザなのですかね)

もちろん、新型インフルエンザの流行状況について(第50報(8月21日付)などで全世界を見てみれば、1%程度の致死率で推移している国は多くあります。なので、最初に「今、日本に住んでいる日本人なら」と断りを入れたわけですが、現在の日本の状況と危険性はこの程度となっているようです。



イギリスとアメリカで本格化してきた「反インフルエンザワクチン」運動

新型インフルエンザワクチンに関しては、海外、特にイギリスとアメリカでは市民の抵抗が少しずつ激しくなっていて、イギリスでは大衆紙もワクチンへの懸念を書き始めたりしているようで、アメリカではインターネットを中心に、新型インフルエンザワクチンへの抵抗の動きが拡大しているようです。

今まで言われてきているような、イギリスでの集団接種や、アメリカの国防省と FEMA による強制接種がこれから実行されるのかどうかはわかりませんが、とりあえず英語の記事ををいくつか紹介しておきます。日本ではなぜか信じられないほどこのことにふれないので、もしかしたら、日本でも「できれば強制的に打てればいいな (^_^)V」と目論んでいる人たちもいるのかしれません。

» $1000 Per Day Fine And 30 Days In Jail For Refusing The Swine Flu Vaccine In Massachusetts?(米マサチューセッツ州で、「インフルエンザワクチンを拒否した州民に30日の禁固刑と1000ドルの罰金刑」を州議会が議題に)

» Pregnant women express fears over swine flu vaccine(イギリスでは、妊婦の半数が新型インフルエンザワクチンの接種を拒否すると表明)


それと、ヤスの備忘録でもよく紹介される米国の人気ラジオ番組「 Coast to Coast AM 」の8月24日にオンエアされたらしいインフルエンザワクチン特集が YouTube にアップされていますので、英語がおわかりになる方はどうぞ。YouTube の説明欄に文字の補足もあります。

1/3 Swine Flu Vaccinations Coast to Coast



2/3 Swine Flu Vaccinations Coast to Coast

3/3 Swine Flu Vaccinations Coast to Coast



実は日本で行われていたプレパンデミックワクチンの臨床試験と副作用

なんか異常に長くなってきましたので、以降、簡単に書きますが、サブタイトルの通り、実は日本国内で昨年、「プレパンデミックワクチンの臨床試験」が行われています。

当時の新聞報道などについては、このあたりのリンクから辿られるといいと思います。

» 新型インフルのプレパンデミックワクチン 5561人のうち8人が入院 関連記事
» プレパンデミックワクチンの副作用報告(6000人中8人入院)

内容としては、


臨床研究:鳥インフルエンザ「H5N1型」を基に作製したワクチンの効果と副作用

実施月日:2008年8月から順次

臨床対象者:医療関係者6000人(最終的には5561人)

軽度の副作用:1回目の接種後、120人(2・2%)が37・5度以上の発熱をし、3676人(66・1%)に接種部位の痛みや腫れなど局所反応。1543人(27・7%)に頭痛や倦怠感など全身反応

重度の副作用:心室細動、脳血栓などで、8名が入院(0・13%)。死者数は非公表。


とのことのようですね。

この副作用の数が高いのか低いのかわかりませんし、これは鳥インフルエンザ「H5N1型」から作られたもので、今回のは豚インフルエンザという違いはありますが、仮にこんな感じの統計が少しでも当てはまるとすると、1000万人に接種で1万3000人くらいに重度の副作用が発生するという感じになるのでしょうか。

ちなみに、一般的なインフルエンザワクチンの重度な後遺症には次のようなものがあるようです(プレパンデミックワクチンの副作用報告より)。

1. ショック,アナフィラキシー様症状
2. 急性散在性脳脊髄炎(ADEM)
3. ギラン・バレー症候群
4. けいれん
5. 肝機能障害,黄疸
6. 喘息発作


1976年のアメリカに問題となったのは「3」の ギラン・バレー症候群です。ギラン・バレー症候群は、筋肉を動かす運動神経に問題が起きて、両手や両足などに力が入らなくなる病気で、こちらによると、

 > ポリオが発生しなくなった先進国においては、脳卒中を除けば、急に手足が動かなくなる病気の原因としてもっとも多いことが知られています。

とのこと。
ちょっとこわい感じはありますが、これが1976年のアメリカの強制接種の際には、4000万人の接種で、532例のギラン・バレー症候群が確認されたそうです(1976年10月1日〜1977年1月31日に発症した例)。追跡調査がされているかどうかはわかりませんので、その後増えた可能性もあります。

なお、このプレパンデミックワクチンの臨床試験でギラン・バレー症候群が発症しなかったことについて、こちらによると、慶応大医学部客員准教授の菅谷憲夫さんという人は、


ギラン・バレー症候群の発生率は当時でも、10万人に1人の確率。今回のわずか6400人の臨床試験では、安全性を見極めることは無理だ。問題ないとして、社会機能を維持する医師ら1000万人、さらに接種を希望する国民へと広げれば、多数の重い副反応や死亡者が出てくる可能性がある。


と言っていたそう。


全体として非常に長い記事となってしまいましたが、私はワクチン接種を否定しているわけではありません(私本人は打ちませんが)。

ワクチン接種はある程度の感染防止にはなるのですから(予防率の推定は 30〜40% らしいです)、後で不本意だった、と思わないように、事前にこういう様々な状況を鑑みて、各自、あるいはご家族などとも今後の対応お決めいただくといいかと思った次第です。「迂闊に周囲の行動に巻き込まれない」というようなことも言っていいかもしれません。


ちなみに、やはり恐いのは、つまり「本番」は、多分次に控えている「H5N1型」の鳥インフルエンザによるパンデミックだという考えは変わりません。



[追記]

全然関係ないですが、さきほど李元総統が来日。・・・・カッコイイ(笑)。やっぱりこれですよ、これ。

ri_soto.jpg

(2009/09/04 時事)

西荻の李総統にもサングラスおすすめしてみようかなあ。
昨日書いたように、ここ数日股関節を痛めて歩けなくなっていました。今は良くなりましたが、数日間死体のようにボーッとソファに座ってPCを考えないで眺めていましたら、いろいろと新しい発見もしましたので、書いてみます。

今回は新型インフルエンザについてです。
まあ、暗い話題です。

ちょうど、新型インフルワクチン、6000万人分は確保 厚労相「来春までに」なんて報道も出てきたことですし、皆さんご自身も今からいろいろと判断されておくのもいいかと思います。

長くなりそうですし、数字が並びますので、面倒くさい記事となるはずですが、まず言えるのは、「今流行しているインフルエンザの日本での致死率の低さ」です。

現在の正確な感染者数が世界も日本もどうにもハッキリしないので、そのあたりは推測の中で進みますが、先日発表のあった新型インフルエンザの致死率0.5% 「アジアかぜ」並み - 研究者推計というのはウソではないでしょうが、私たち(今、日本に住んでいる日本人)の場合は多少割り引いて考える必要もあるかもしれません。

あと、昨年日本国内で実施されていた「プレパンデミックワクチンの臨床試験」の結果についても書いておきます。私は先日始めてこれを知ったのですが、医療関係者5,561人を対象に「全粒子ワクチン」という副作用の強い(ただし効果も強い)タイプのワクチンで昨年実施されています。

結果、重症副作用者は8名でした。
そのことについて感想抜きで書いておきます。

swine-flu-image-3-908401746.jpg


国内の10名の死亡された方の状況

昨日、国内で10人目の新型インフルエンザによって亡くなられた方の報道がありました。8月15日の1人目から考えると確かに早い勢いで広まっているような気もします。さて、10人目までのすべての死亡者の方の状況と死因を調べてみました。年齢と基礎疾患の有無に注目してみました。

1例目 沖縄・57歳男性ソース
死因/肺炎・敗血症
基礎疾患/心筋梗塞の治療歴・慢性腎不全で人工透析

2例目 神戸・70代男性ソース
死因/肺気腫の悪化
基礎疾患/肺気腫・糖尿病・腎不全で人工透析

3例目 名古屋・80代女性ソース
死因/重症肺炎
基礎疾患/多発性骨髄腫・心疾患

4例目 名古屋・74歳女性ソース
死因/不明
基礎疾患/なし(ただし、元々体が弱く抵抗力がなかったとのこと)

5例目 長野・30代男性ソース
死因/肺炎による呼吸不全
基礎疾患/慢性心不全・糖尿病・気管支ぜんそく

6例目 鹿児島・60代女性ソース
死因/不明
基礎疾患/消化器がんの手術歴・肺への転移が確認

7例目 兵庫・30代女性ソース
死因/不明
基礎疾患/なし

8例目 北海道・40代女性ソース
死因/心不全
基礎疾患/高血圧

9例目 京都・69歳男性ソース
死因/劇症型心筋炎
基礎疾患/慢性の呼吸器疾患・心疾患

10例目 高知・70代男性ソース
死因/不明
基礎疾患/慢性閉塞性肺疾患・糖尿病


人が亡くなるという個別の悲劇を別として、これは私たちがずっと恐れていた想像上の「いつか起こるかもしれない破局的な新型インフルエンザのパンデミックの姿」と近いでしょうか。

ほとんどの方が致命的な基礎疾患を持たれている方々で、インドネシアの鳥インフルエンザのように「昨日元気だった若者たちが次々と倒れて死んでいく」といった、あの光景からは、ほど遠く感じられたりするのです。

以前、クレアの1918年の死のインフルエンザという記事で書いた、1917年から始まったスペイン風邪の際の年齢分布と死亡率を見ていただきたいのですが、

男子
1917-19年 21-23歳の年齢域で死亡者数のピーク
1920-22年 33-35歳の年齢域で死亡者数のピーク

女子
1917-19年 24-26歳の年齢域で死亡者数のピーク
1920-22年 24-26歳の年齢域で死亡者数のピーク

そして、死亡率は、

1回目の流行(1918年8月から1919年7月)
患者数21,168,398名,死亡者数257,363名,対患者死亡率1.22%
(およそで患者数2100万人、死亡者数25万人)

2回目の流行(1919年8月から1920年7月)
患者数2,412,097名,死亡者数127,666名,対患者死亡率5.29%
(およそで患者数240万人、死亡者数12万人)

となっています。

死亡率の比較はともかく、年齢分布が問題です。
20代の若者たちの多くが基礎疾患を抱えていたとも思えず、1917年のスペイン風邪の場合は「バタバタと健康な若い人が死んでいった」様子が感じられるのではないかと思います。

東京都健康安全研究センターが2005年に発行した日本におけるスペインかぜの精密分析も読んでいただきたいと思いますが、今回のインフルエンザは現時点では、1917年のスペイン風邪と比較できるタイプの病気ではないようです。むしろ、「季節性の風邪よりやや強いか弱いか」といった程度のものと考えても(現時点では)問題ないと思います。

だからといって、「何の予防も要らない」とか、「ワクチンなど打つな」と言いたいわけではなくて、「そういうことを自分たちや家族で考えた方がいい」と思うのです。「周囲のみんながワクチンを打つからうちも打とう」というのでは今回はいけないかもしれない、ということも下の方に書くつもりです。


いずれにいたしましても、「新型インフルエンザの致死率0.5%」というのは、普通の健康者に当てはめると、この数字はどうなのだろうとは思います。

今現在の国内の新型インフルエンザ感染者数がわからないので、正確な数値は出せないですが、8月21日付の外務省の発表では、5,022人(うち3人死亡)となっています。その3名の方は、1例目の57歳の心筋梗塞の治療歴・慢性腎不全の男性、2例目の70代の肺気腫・糖尿病・腎不全で人工透析男性、3例目の80代の多発性骨髄腫・心疾患の女性ということになります。

これで、全体としての致死率は 0.059% くらいになり、これでも「致死率0.5%」発表の10分の1ですが、ここから「重症基礎疾患を除く」と、「0%」と言えなくもない気がします。

その後の患者の増え方は、新型インフル、新たな患者14万人 前週からほぼ横ばい(NIKKEI 9/5)というような報道もあり、実際はわかりませんが、致死率はむしろどんどんと下がっています。

まったく仮にですが、8月の日本での患者数の累計が28万人だとして、死者10人だと、致死率 0.0035 %

上の死者の方の中で、重大な基礎疾患のなかった方は3名(4、7,8例目の方々)で、「重大な基礎疾患のない場合の致死率」は、 0.001% という、病気の風上にも置けない腰抜けウイルスである実態が浮かび上がります。(これは本当にインフルエンザなのですかね)

もちろん、新型インフルエンザの流行状況について(第50報(8月21日付)などで全世界を見てみれば、1%程度の致死率で推移している国は多くあります。なので、最初に「今、日本に住んでいる日本人なら」と断りを入れたわけですが、現在の日本の状況と危険性はこの程度となっているようです。



イギリスとアメリカで本格化してきた「反インフルエンザワクチン」運動

新型インフルエンザワクチンに関しては、海外、特にイギリスとアメリカでは市民の抵抗が少しずつ激しくなっていて、イギリスでは大衆紙もワクチンへの懸念を書き始めたりしているようで、アメリカではインターネットを中心に、新型インフルエンザワクチンへの抵抗の動きが拡大しているようです。

今まで言われてきているような、イギリスでの集団接種や、アメリカの国防省と FEMA による強制接種がこれから実行されるのかどうかはわかりませんが、とりあえず英語の記事ををいくつか紹介しておきます。日本ではなぜか信じられないほどこのことにふれないので、もしかしたら、日本でも「できれば強制的に打てればいいな (^_^)V」と目論んでいる人たちもいるのかしれません。

» $1000 Per Day Fine And 30 Days In Jail For Refusing The Swine Flu Vaccine In Massachusetts?(米マサチューセッツ州で、「インフルエンザワクチンを拒否した州民に30日の禁固刑と1000ドルの罰金刑」を州議会が議題に)

» Pregnant women express fears over swine flu vaccine(イギリスでは、妊婦の半数が新型インフルエンザワクチンの接種を拒否すると表明)


それと、ヤスの備忘録でもよく紹介される米国の人気ラジオ番組「 Coast to Coast AM 」の8月24日にオンエアされたらしいインフルエンザワクチン特集が YouTube にアップされていますので、英語がおわかりになる方はどうぞ。YouTube の説明欄に文字の補足もあります。

1/3 Swine Flu Vaccinations Coast to Coast



2/3 Swine Flu Vaccinations Coast to Coast

3/3 Swine Flu Vaccinations Coast to Coast



実は日本で行われていたプレパンデミックワクチンの臨床試験と副作用

なんか異常に長くなってきましたので、以降、簡単に書きますが、サブタイトルの通り、実は日本国内で昨年、「プレパンデミックワクチンの臨床試験」が行われています。

当時の新聞報道などについては、このあたりのリンクから辿られるといいと思います。

» 新型インフルのプレパンデミックワクチン 5561人のうち8人が入院 関連記事
» プレパンデミックワクチンの副作用報告(6000人中8人入院)

内容としては、


臨床研究:鳥インフルエンザ「H5N1型」を基に作製したワクチンの効果と副作用

実施月日:2008年8月から順次

臨床対象者:医療関係者6000人(最終的には5561人)

軽度の副作用:1回目の接種後、120人(2・2%)が37・5度以上の発熱をし、3676人(66・1%)に接種部位の痛みや腫れなど局所反応。1543人(27・7%)に頭痛や倦怠感など全身反応

重度の副作用:心室細動、脳血栓などで、8名が入院(0・13%)。死者数は非公表。


とのことのようですね。

この副作用の数が高いのか低いのかわかりませんし、これは鳥インフルエンザ「H5N1型」から作られたもので、今回のは豚インフルエンザという違いはありますが、仮にこんな感じの統計が少しでも当てはまるとすると、1000万人に接種で1万3000人くらいに重度の副作用が発生するという感じになるのでしょうか。

ちなみに、一般的なインフルエンザワクチンの重度な後遺症には次のようなものがあるようです(プレパンデミックワクチンの副作用報告より)。

1. ショック,アナフィラキシー様症状
2. 急性散在性脳脊髄炎(ADEM)
3. ギラン・バレー症候群
4. けいれん
5. 肝機能障害,黄疸
6. 喘息発作


1976年のアメリカに問題となったのは「3」の ギラン・バレー症候群です。ギラン・バレー症候群は、筋肉を動かす運動神経に問題が起きて、両手や両足などに力が入らなくなる病気で、こちらによると、

 > ポリオが発生しなくなった先進国においては、脳卒中を除けば、急に手足が動かなくなる病気の原因としてもっとも多いことが知られています。

とのこと。
ちょっとこわい感じはありますが、これが1976年のアメリカの強制接種の際には、4000万人の接種で、532例のギラン・バレー症候群が確認されたそうです(1976年10月1日〜1977年1月31日に発症した例)。追跡調査がされているかどうかはわかりませんので、その後増えた可能性もあります。

なお、このプレパンデミックワクチンの臨床試験でギラン・バレー症候群が発症しなかったことについて、こちらによると、慶応大医学部客員准教授の菅谷憲夫さんという人は、


ギラン・バレー症候群の発生率は当時でも、10万人に1人の確率。今回のわずか6400人の臨床試験では、安全性を見極めることは無理だ。問題ないとして、社会機能を維持する医師ら1000万人、さらに接種を希望する国民へと広げれば、多数の重い副反応や死亡者が出てくる可能性がある。


と言っていたそう。


全体として非常に長い記事となってしまいましたが、私はワクチン接種を否定しているわけではありません(私本人は打ちませんが)。

ワクチン接種はある程度の感染防止にはなるのですから(予防率の推定は 30〜40% らしいです)、後で不本意だった、と思わないように、事前にこういう様々な状況を鑑みて、各自、あるいはご家族などとも今後の対応お決めいただくといいかと思った次第です。「迂闊に周囲の行動に巻き込まれない」というようなことも言っていいかもしれません。


ちなみに、やはり恐いのは、つまり「本番」は、多分次に控えている「H5N1型」の鳥インフルエンザによるパンデミックだという考えは変わりません。



[追記]

全然関係ないですが、さきほど李元総統が来日。・・・・カッコイイ(笑)。やっぱりこれですよ、これ。

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(2009/09/04 時事)

西荻の李総統にもサングラスおすすめしてみようかなあ。


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posted by noffy at 14:28 | 雑記