2009年08月18日

アメリカの憂鬱と希望



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連日の記事アップとなって、忙しない感じですが、明日、2週間ぶりに子どもと奥様が実家から帰ってくるのでまたザワザワとした生活が始まり(笑)、ブログの更新もあまり進まなくなってしまうかもしれませんので、書けるうちに書いておきます。

ご存じの方が多いとは思うのですが、アメリカの話です。

昨年あたりから始まったいろいろなアメリカにまつわる話や問題がここに来て、とても流動的になった気がします。流動的というか、つまり、「動きそうになっている」ということです。ある人たちは「アメリカの革命が近い」と言っています。

アメリカに住んでらっしゃる方や、あるいはビジネス等で、アメリカと深い関係のある方などは、変に構える必要はないでしょうが、少しずつ気を配って生活されはじめてもいい時期なのかもしれません。



2012年までのアメリカの姿の予測


ジェラルド・セレンテというアメリカのトレンド・リサーチャーがいるのですが、この人はかなり著名なトレンド・ウォッチャーで、今まで「未来の社会の様子」をことごく予測してきている人です。(1987年のブラックマンデー、1997年のアジア経済危機、2000年のITバブルの崩壊、2007年8月から始まった今回の金融危機、等を予測しています)

私は、こういう現実的な予測も、オカルト的な予測もどちらも好きですが、予言や占星術などとは違う意味で、 LEAP/E2020 やこのジェラルド・セレンテのような調査機関や研究家たちの未来予測の精度のすごさには驚くことがあります。

ジェラルド・セレンテは昨年から、アメリカの未来に関して、テレビ等でよく語っていて、セレンテさんによると、アメリカは今後4年間で (2008年に言っていたので、2012年までにということになります)


・先進国から転落し、発展途上国となる。

・食糧暴動、不法占有者の反乱、納税者の反乱と職を求める人々のデモ行進による革命が起きる。

・アメリカの生活でもっとも大事なものは「食糧」になる。



という3つの予測を立てました。

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▲YouTube にある FOXテレビでそのことをインタビューで語った時の動画です。


その彼は最近、会員向けに緊急のニュースレターを出したのだそうで、ROCKWAY EXPRESSや、ヤスの備忘録のヤスさんのメルマガによりますと、タイトルは「アメリカ第2革命の開始」。

ニュースレターの要点は次の3点です。


1. アメリカは、4月に始まった「第1の兆候」(税金不払い運動)から始まった革命への兆候が進行中で、今は「第3の兆候」(オバマ政権が導入を進めている公的医療保健に対する反対運動)の中にある。

2. 次に、「第4の兆候」が出る可能性がある。そのキッカケは、インフルエンザ強制ワクチン接種で、これに対しての国民的な抵抗運動となる。

3. 「第4の兆候」が出ると、すぐにアメリカの第2革命が始まる。



というものです。

インフルエンザについては、何となく拒絶する心(予防接種義務化の前に)という記事でも書きましたが、アメリカとイギリスではほぼ強制的に接種させられることが決定しています。

また、ヤスさんのメルマガ(未来を見る!/第28回)に、CNN、FOXニュースなどの主要メディアやカナダのシンクタンクなどが伝える、インフルエンザワクチンに関して現在進行していると思われることが書かれていますので、抜粋要約させていただきます。


(ここから転載)
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1)すでにアメリカ国民の約半数をカバーする1億6000万本のワクチンが製薬会社によって用意されている。まだ大統領の決定は出ていないものの、強制接種はこの秋から行われる予定である。

2)強制接種は国防省の協力のもとに行われる。国防省は全米の各地域に軍の部隊を派遣し、医療チームと連携して国民の強制接種を進める。

3)また軍はFEMA(緊急援助庁)と共同してことにあたる。

4)強制接種を実施する軍の部隊は、軍の各方面から派遣される混成軍となるが、その指揮は北方軍(NORTHCOM)が当たる。

5)軍の動員は大統領や議会の命令、ないしは許可を必要としない。ゲイツ国防省長官の指揮の元で実施される。

6)このような軍の協力は強制接種には不可欠であり、合衆国はイギリス、フランス、カナダなどにも同様の処置をとるように強く勧める。


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(転載ここまで)


この物々しさ。

たかが(といっては違うかもしれないですが)風邪程度の症状のインフルエンザのワクチンに、強制接種だの、国防省の協力だの、FEMAだのの言葉が飛び交う。

私は最近は陰謀論というものに疑いを持っている部分があるので、これが何か国家ぐるみの異常な計画かどうかはしりません。どらちかというと、単なる利権(誰かが儲かるというたぐいの)の問題はのような感じはしますが、そのあたりはまあいいです。

いずれにしても、異常に物々しいことは事実で、また、とても強権的な感じがします。確かに、これは地域共同体を重視するアメリカ人は怒ると思います。



革命を助長するもの




▲ ラップですが、タイトルはずばり「アメリカ第2革命」。
YouTube にはミリシアの動画や、こういう煽り系のものが増えています。



今、アメリカにはいろいろな噂や、いろいろな人の推測があります。
昨日の砂糖の枯渇という記事の最初にも書いたことですが、


・バンクホリデー(銀行閉鎖)が起きるような話があったり、

・米国は近いうちにハイパーインフレに陥るというような話があったり、

・ドルが崩壊するというような話とか、

・商業不動産バブルの崩壊から始まる金融危機最終章が近いというような話とか、

・ミリシアをはじめとする極右武装派の活動が再び盛り上がってきているとか・・・(こちらなど)



まあ、時期だとか信憑性だとかを別にしても、いろいろとあるようなんですね。どれにしても、仮に起きた場合には革命を推し進める力にはなっても、止める力にはなり得ない。だからこそ、先月、FEMAの訓練をしたということなのかもしれないです。


大体、アメリカは現時点でフードスタンプ(食糧配給券)で食糧をもらっている世帯が最新データでは、1500万世帯(世帯ですよ)もあるのですよ。

これはアメリカの世帯数の7分の1くらいにあたるそうです。

7つの世帯にひとつが、配給制度を使って食べているというのは相当深刻に思うのですが、さて、そこで、昨日書いた「米国内で、事実上、砂糖が底を突く恐れがある」という話の周辺からうかがえるような「食べ物そのものの不足」という問題に結びつけていくと、そのうち、これらのフードスタンプそのものが機能しなくなるのでは、という恐れはあります。

ジェラルド・セレンテも「2012年には食べ物の確保がもっとも重要な問題になる」と言っています。時期はともかく、本格的な飢餓がアメリカ(や他のいろんな国)を襲う日は近いと思われます。「食べ物がない」というのは、一番人間を動かすと私は思っています。

こういうことすべてが「アメリカ第2の革命」に向かって進んでいると考えるのは結構自然な感じもするのですが・・・。


ちなみに、「第2」というのは、1861年の南北戦争が最初の革命ということで、それ以来という意味です。南北戦争は内戦でしたが、今回はどういう革命の道を辿るのでしょうかね。

とはいえ、革命もなしに自滅していくかもしれない他の国(日本も?)に比べれば、革命で変わっていくのなら、その方が希望があるようにも見えます。このあたりは私感ですが。


日本も革命があればいいのに。




[追記]

上の方にリンクしたジェラルド・セレンテのインタビューは、昨年の11月頃に放映されてアップされたものだと思うのですが、YouTube では今までに1000以上のコメントがついています。

どこの人が書いているのかがわからないにしても、「セレンテの言うことが近くなってきたよねえ」というような書き込みが目に付くようになっています。「his prediction is getting closer and closer to reality」というような。アメリカ以外の国の人が書いたのならあまり意味はないでしょうが、アメリカに住んでいる人がこういうことを書いているのなら、感じるところはあるのかもしれないです。

また、このジェラルド・セレンテさんのいいところはそういう深刻なことを語るのにも妙に軽くて明るい。

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声もハリのある声で、これを英語を無視して見たら、「年下のセクシーな女性を一生懸命に口説き落とそうしている紳士風のオジサン」というように見えるのではないでしょうかね(この人、本当に口説くのうまそうだけど)。

これを見て思うには、「人に物事を伝えるには、眉を吊り上げて怒鳴るようではダメだ」ということですね。それがどんな内容でも、楽しい雰囲気で優しく人に伝えることが大事ということなのかもしれません。それがセレンテさんから学んだ一番のことであります。


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posted by noffy at 17:07 | 地球の歴史