2009年07月25日

FEMA (フィーマ)

Update - 海外の記事のリンクを追記しました(2009.07.27)


7月27日から31日まで、米国でFEMA(連邦危機管理庁)の初の合同演習が行われます。
なかなか規模が大きくて、FEMAの公式アナウンスによると、オーストラリア、カナダ、メキシコ、イギリスとの合同演習となる模様。

5日間という期間を5カ国合同で行うという規模は、ちょっとした合同軍事訓練じみているようで、通常の災害救助訓練とは少し違うようです。
目的は上の公式アナウンスによると、

・情報共有
・テロリズム対策の調査と法の執行
・国境、および海事セキュリティー
・重要インフラの保護
・公衆、民間部門への警戒と通知/セキュリティ状況報告
・国際協調

となっています。
これだけ見ると「対テロ」という名目でのイメージが強いです。

FEMAについては、影の政府だとか米国民虐殺計画だとか、いろいろ言われていて、あるいは全米800カ所に確認されている強制収容所のことなどもありますが、ここでは陰謀論じみたことは置いておいて、そもそも FEMA というのが何なのかよくわからないので、そのことを少しだけ調べました。
私同様にわからない方だけでもお読み下さい。
あくまで、公的なことか、明らかになっていることだけを書いています。


その前に一応、「 FEMA 陰謀論」発祥の元になったと思われるものをいくつか挙げておきます。ご判断は各自でどうぞ。


FEMA陰謀論の最初はこれらのどれか?

» X-ファイル ザ・ムービー(1999年) → 物語にFEMAが影の政府として登場。

» アメリカで秘密裏に稼動する「影の政府」 -  田中 宇(2002年) → あるいは、ここに出てくるスパイ小説「5月の7日間」(1962年)

» The Disaster Agency. FEMA (2003年)(英語)→ こちらによると、1984年のコラムを参照しているらしい。


51B1EQE5ZKL._SL500_.jpg

▲ 映画化されたスパイ小説「5月の7日間」のポスター。



FEMAそのものは大きな組織ではなく、2003年からはアメリカ国土安全保障省の下にある組織です。実態はともかく、何か「ものすごい大きな強大な組織」という印象がありますが、大したことはありません。

大体の人員構成はこちらによると、「常勤職員2,500人、臨時職員4,000人」ということ。これは、たとえば、都庁の職員数は16万人ですから、公式にはかなり小さな組織だということがわかると思います。アメリカ国土安全保障省全体では20万人の職員がいるようですので、この中での比率としては突出して大きな組織には見えません。

それだけに上の合同演習の規模の大きさが目につくのかもしれません。

大元の組織であるアメリカ国土安全保障省の組織構成についても少し書いておきます。


270109top.jpg



アメリカ国土安全保障省の概要

ほとんど Wikipedia からの受け売りですが、私も初めて知ったことばかりですので、国土安全保障省の大まかな構成を書いておきます。
まず、アメリカ国土安全保障省は、毎年コロコロと変わっているようですが、基本的には

・国境警備および運輸保安
・緊急事態への準備・対応
・科学・テクノロジー
・情報分析およびインフラの保護


の4つの部門に分かれていて(2004年)、この中の「緊急事態への準備・対応」の中に組織として、

・連邦緊急事態管理庁(FEMA)
・国家災害医療システム(保健社会福祉省)
・国内緊急事態支援チーム(司法省)
・国内準備対策局(FBI)
・原子力事故対応チーム(エネルギー省)

などがあるようです。(FBIの略称はひどい)


FEMAはこの中のひとつということになります。

ただ、英語のWikipediaでは、カテゴライズが少し違っているので、こちらも記しておきます。
FEMAは Agencies (政府機関)というカテゴリーにあり、そこには、

United States Citizenship and Immigration Services
アメリカ合衆国移民帰化局

U.S. Customs and Border Protection
アメリカ税関・国境警備局

U.S. Immigration and Customs Enforcement
アメリカ移民関税執行局

Transportation Security Administration
アメリカ運輸保安局

United States Coast Guard
アメリカ沿岸警備隊

Federal Emergency Management Agency
連邦緊急事態管理庁(FEMA)

United States Secret Service
アメリカ合衆国シークレットサービス


などがあるようです。
映画でよく見る機関ばかりであります。
2003年の国土安全保障省の設立でこれらが一手に集まったということのようです。


そんな1下部組織の FEMA が脚光を浴びるようになった経緯は、上のほうにも挙げましたが、2002年の田中宇さんの記事に詳しいかと思います。わかりやすいように箇条書きにしてみました。




・1962年に出版された「5月の7日間」というスパイ小説の中にマウント・サンダーという場所にある政府施設の話が出てくる・

・この小説では、そこには地下に巨大な居住設備や通信設備が作られており、核戦争が起きたときに大統領をはじめとする連邦政府の高官たちが避難して臨時政府を再構築する場所として描かれている。

・ところが1975年、小説の中に出てくる場所と近いところに、小説とそっくりな連邦政府の避難施設があることを連邦議会が掴んだ。

・当時そこを管理していたのは、政府の連邦軍備局 FPA (Federal Preparedness Agency)だった。この時点では議会での追求は曖昧のまま終わる。

・ホワイトハウスがアメリカの有事体制を強化していく中で、カーター政権時代の1979年に、冷戦に備える役所である連邦軍備局と、災害復興などを行う他の政府機関を合併して FEMA を創設する大統領令を発令。

・FEMA は、有事等で政府機能が麻痺した場合に備え、政府の各行政機関を動かす合計100人のリストを作り、緊急事態には大統領の配下にある安全保障会議が、この100人を動かして、インフラやエネルギー源などをおさえる体制が作られた。

・90年代に入って冷戦が終わると、それらのプログラムは用済みとなり、主目的は災害復旧を中心とするものに書き換えられた。

・しかし、2001年の同時多発テロ直後から、アメリカ国内に「影の政府」が置かれていることをワシントンポストがすっぱ抜き、大統領もその事実を認めた。その影の政府の職員数はFEMAの計画と同じ約100人で、その役割も影の政府そのものだった。





ということから陰謀説がくすぶり続けているようです。
というか、影の政府自体は存在していたと大統領が認めたのなら、まあ、FEMA かどうかはともかく、そういう組織はあるのでしょうね。(ワシントンポストの記事では、影の政府が FEMA だとは書かれていない模様)

そして、最近になってからは YouTubeなどでも見られるようになった、強制収容所の存在などもあり、「なんかヤバイことしようとしてるんじゃないの?」という流れになっているようです。

とはいえ、田中宇さんの記事からすでに7年。

少なくとも、その間には目につくようなこと(大統領の非常事態宣言により議会が停止される等)は起きていないので、実際、何がどうだかはわからないままです。仮にヤバイことをしていようとしているにしても、そのヤバさがハッキリとはしません。

今回の 7/27-31 までの合同演習が騒がれているのは、日付がちょうど「カリフォルニア州債券の大口返済期日」(7月28日)と重なっていたりすることもあって、話題になりやすいのかもしれません。 非常事態演習の真相〜カリフォルニア州の財政破綻が引き起こす米国デフォルト宣言という記事によると、原田武夫さんは日刊ゲンダイに、

「軍事史をひもとけば、演習がすぐさま実戦に転化する例はいくらでもある。いや、後者が現実になるからこそ、前者も行われるのである。西部海岸の巨大な州が債務不履行に陥り、大混乱に陥る中、崩壊していく米国。その後に、彼らが求めている新秩序は何か。そこに思いをはせるべき時がやってきている」

なんて、物騒なことも書いているようです。


あと・・・。

確か FEMA が絡む非常事態の大統領令に「議会を停止する」というのがあったように思うのですが、これはたとえば、今もっとも注目を浴びている法案、すなわち、ロン・ポール議員が中心となって進めている、監査請求法案1207。 これは、アメリカ中央銀行への監査法案なのですが、以前の Walk in the Spiritさんのこの記事によると、「監査が実施されたら、その時点でFEDは閉鎖される」というアメリカのアナリストの言葉が紹介されているんですよ。

アメリカではこの監査請求法案1207はかなり大きな話のようで、私も大変興味を持っているのですが、議会が停止しちゃったら、この話も止まってしまうんでしょうね。(´・ω・`)ショボーン (ショボーンで終わりかよ)

これに関しては End Gameの開始もぜひお読み下さい。実は事態はハラハラドキドキの段階にさしかかっておりますですよ。



李総統とアメリカ GAO

ri-soutou.jpg  × kindou.jpg


上の話とは関係ないのですが、この間、久しぶりに西荻の李総統(笑)とお話しをしました。会うごとに、李総統自身は「年金生活をしている単に物知り(で酒好きで若い女性好き)の老人」だということはわかってきているのですが、やはり会う度にいろいろと新しい話を聞きます。

この間は、「アメリカの GAO という組織を知っていますか?」と訊かれて、「USEN のギャオなら知っていますが」と答えたのですが、そうではなく、何だかアメリカの・・・日本でいうところの会計検査院みたいなところ(U.S. Government Accountability Office)らしいんですが、これが李総統いわく、「なかなかクセのある組織なんですよ」ということらしいです。ただ、総統は話がすぐにフリーメーソンとかイルミナティに飛ぶので、やはり「やや玉蔵さん寄り」とも言えそうです。

というわけで、李総統からの宿題として(笑)、

 > アメリカGAOとIMFなどの国際通貨制度との関係を調べてみなさい。

ということになっています。
債券や基金などを作り出す仕組みと、あとは債券やドルには番号でいろいろと使える国や時代などが振り分けられているのだそうで、そういうことを調べると面白いよ(どうやって調べろと・・・)、ということらしいのですが、面倒くさいのでまだ宿題は放置されています。

あと、いきなり話は飛んで、「三上ひでお(漢字わからず)という人がおもしろいですから調べてみて下さい」ともおっしゃっていました。何でも、昭和天皇の顧問などをやってらした方(オカルトの人らしい)だそうですが、漢字がわからず調べられず。

ただ、李総統は普通のおじいさんとはいえ、国債のことを「あのイタリアの13兆円の・・・えーと、あのガバメント・ボンドの・・・」というように、国債を英語で表現していたり確かにちょっと違う感じを受ける一方で、「ぼくの友人は高い年金をもらっていて、全部、女性につぎ込んでいるんですよ。羨ましいやら何やらで」と、変なことを私に言ったり、いろいろと面白いです。

ちなみに、李総統は昭和12年から西荻窪に住んでいるそうです。




[追記] 2009.07.27

コメントでいただいたリンクの英語の記事(FEMA to Conduct Massive NLE 09 Martial Law Exercise Next Week)はなかなか興味深いので、内容というより、リンクとして紹介しておきます。私はこの PrisonPlanet というサイトの方向性を知りませんので、内容の真偽や思想性はわかりません。
あくまで興味としてどうぞ。

長い文章ですが、下のような刺激的な単語やフレーズが並んでいます。

・戒厳令が合衆国で宣言されるというプラン
・民兵(militia)
・架空の過激派
・大規模インフルエンザの大流行は今年の秋に...
・2008年4月3日の戒厳令シナリオ
・合衆国が一方的に負債を取り消すなら...
・2012年までにアメリカで革命、食物暴動、および税金反逆...
・FEMA は外国軍の参加がなぜ必要であるかを説明しない

・48時間以内に全人口に予防注射
・集団墓地を準備する計画


など、読むだけでウホッ(笑)な言葉の嵐であります。

ちなみに、この中の「2012年までには、アメリカは未開発国となり、食物暴動、税金反乱、および革命の嵐にさらされる」と言っていたのは、1987年の株式市場の暴落、1997年のアジア通貨危機やソ連崩壊も予測したとされる、ジェラルド・セレンテさんの言葉。

確かこの FOX テレビのインタビューでも同じことを言っていたと思います。




まあ、今回の演習の期間に何かあるというのではないのでしょうが、「将来的な目的」のある演習ということなのかもしれません。

ファイト、ミリシア!(そっちかよ)


Sponsored link




posted by noffy at 06:37 | 雑記