今日はずっと気になっていたことをひとつ書いておこうかと思います。
ずいぶん前から気にはなっていたいろんなことですが、「食糧と酸素」に密接な関係のある話です。
ミツバチの失踪と受粉の危機
昨日、NHKの首都圏のニュースで「ミツバチがどんどんいなくなっている」というのをやっていたと奥様が言っていました。私は見ていないですし、奥様もちゃんと見ていないので、どういう内容かはわからないですが、まあ想像するには、数年前から全世界で起きている「ミツバチの集団失踪」が日本でも起きてきているのかと思われます。
ミツバチの大量失踪は、最初にアメリカで問題となり、日本では昨年のNHKのクローズアップ現代で取り上げられて、知られるようになったようです。私もそれで知りました。
(参考ニュース)
・アメリカ 全米でミツバチが行方不明が拡大、影響は24州にも及び作物の収穫が危機的状況に - Technobahn(2007/02/27)
・中国 中国広東省:蜜蜂の突然大量死 - 大紀元時報(2008/10/28)
・他 因不明のミツバチの大量失踪問題で、このほどスイスでは専門家が集会を開いた。 - swissinfo(2007/05/03)
この中の中国のニュースは「別」と考えていいかもしれません。
なぜなら、「死骸が見つかっている」からです。
アメリカの場合は一説では「6000万〜7000万匹」のミツバチが失踪したと言われていますが、死骸が見つかったという報告はなく、文字通り「失踪」しています。
原因はまったくわかっていませんが、原因はどうあれ、この結果自体が一種異常な感じで、こちらによると、ミツバチの飛行距離は巣から半径2〜3キロ程度なものだそうで、数千万という大量のハチがある程度まとまった単位で死んでいるのなら、中国の場合のように死骸の山が見つかるはずですが、それは報告されていません。
何にしても、「いなくなった」ということは事実なわけで、このまま行きますと、絶滅なのか、どこかに逃げていったのかは知りませんが、原因がわからずに対策が立てられていないで、どんどんとミツバチ失踪の国とエリアが広がっているままでは「ミツバチがこの世からいなくなる」という可能性が出てきます。
そうなった場合、どうなるのか。
最近、勉強家の私ですが(苦笑)、受粉についての概念をまったく知りませんでした。
で、少し勉強したのですが、細かい点はともかく、大事なことは、
> 種子植物は約90%が動物媒受粉
ということです。
要するに、植物は動物媒体での受粉がないと生きていくことができないようです。
そして、その受粉を仲介する動物のもっともポピュラーなのはミツバチということになるはずです。
他にアリ、コウチュウ、チョウ、ガ、アブ、ハエ、ハチドリ、コウモリなどがいるそうですが、大軍団で組織的に蜜を集めて回るミツバチはやはり最強でしょう。
というわけで、ミツバチがいなくなると、種で育つ植物の多く、すなわち、野菜や果物といった人間が食べているものも含めて、種子植物は存在自体がかなり厳しくなる。
もちろん、人工授粉を大々的にすることで、絶滅ということはないでしょうが、野菜や果物が今までのような気楽なものではなくなるかも。
食物連鎖という概念から考えると、種子植物のいくつかの絶滅は、そのまま他のいくつかの生物の絶滅へと向かうのかもしれないですが、それでも、残る植物はたくさんあります。
酸素と植物
ミツバチによる受粉がなくても、多くの種類の木や草のような、風や水で受粉されるものも多いわけですが、それらがあれぱ何とかなる、と思いたいところです。
しかし、先日の ウェブボット ALTA1309 パート0 に気になるふたつの記述があります。
(以下転載)
・太陽活動の異常は明らかに激化する。その影響で受粉がうまく行われなくなり、また気象パターンの変化なども原因となり、食料生産が世界的に影響を受ける。
・2009年には主要メディアは、太陽の潜在的な危険性について盛んに報道するようになる。これは紫外線量の増大に関するニュースだ。紫外線量が増大することによって植物の生存が脅かされるようになる。
(ここまで)
最近の WebBot には、自然現象のイベントが数多く書かれていますが、その影響は、太陽によるものと、宇宙からの未知のエネルギーによるもの、と大別されています。
また、「紫外線」に関する話は前回あたりから何度か出るようになってきていています。
上の記述では「植物の生存が脅かされる」とあります。
実際どうなっていくかというのはともかくとして、「もし地上の植物がなくなったら」と、考えると、どうしても「酸素」のことが気になります。なんというか、酸素っていうのは、森などの木が出しているイメージがあるわけですが、
Yahoo! 知恵袋に「木がなくなると、酸素がなくなるというのは本当ですか?」という質問がありました。
答えは、
> 酸素の生産量は木や草より、海洋の大陸棚の海藻による酸素放出量が圧倒的に多い
のだそう。
海で作られる酸素は全体の3分の2だとか。
なので、仮に地上の植物の大半が絶滅しても、海の海藻などがあれば酸素の問題はなんとかなると。(地上の植物が全部なくなったら、他の要因でも人間が生きていくのは大変でしょうけれど)
さて、そこでさらに気になる昨年からのニュースがあります。
広がる死の海
このことを知ったのは、昨年のこのニュース「浦安から川崎沖合は「死の海」 - 神奈川新聞」でした。
貧酸素水塊という、要するに「酸素が極端に少なくなった水」の海域が東京湾に広がっているという記事でした。地震ブログのネタにしたものです。
そして、それは実は世界中で広がっているということを最近知ったのでした。
» 生物の住めない「死の海域」半世紀で急増、世界400の水域に - AFPBB(2008.08.16)
2月14日 の ウェブボット ALTA1109 パート6にこうあります。
紫外線の照射および宇宙からの未知のエネルギーの影響で、プランクトンがまったく生息できなくなった死の海域が出現する恐れがある。この海域は生物の腐敗が進む嫌気性のエリアとして知られることになるだろう。
原因はともかく(現在の死の海は環境問題として説明されている)、この「死の海域」はすでにこの半世紀でどんどん進んでいたことのようです。
受粉の困難と、死の海の影響で、この世から植物や藻などの光合成を行うものは減っていく運命なのかもしれません。それまでに何百年かかるのかはわからないですが、多くが「予想」や「予言」ではなく、すでに起こっていることです。
酸素がなくなると、酸素がないと多くの動植物は生きていけないわけですが、それでもなお地球に残るというためには、酸素が少なくなる、あるいはなくなるまでに進化しておくしかないのでしょうかね。
すなわち、地球から酸素がなくなるほうが早いか、人間が「酸素がなくても生きていける(存在する)ように進化する」スピードの方が早いか、そうではないのか。
そういう競争となりそうです。
酸素の減少は照さんがたびたびふれられていますが、オカルトとして考えずとも、上のような理由からはすでに始まっているように思います。
【追記】
コメントで、advolo さんから2009年2月26日の毎日新聞の記事を載せていただきました。
日本国内のミツバチが足りなくなっている現状です。
元記事がすでに削除されているということですので、記録用としてもここに転載させていただきました。
ミツバチ:不足、農家「困った」 原因不明の大量消失/果物など受粉に影響
(毎日新聞 2009年2月26日 東京朝刊)
日本国内のミツバチが足りない。ミツバチは「はちみつをつくる昆虫」とのイメージがあるが、イチゴ、スイカ、メロンなどの花粉交配に欠かせない。 ミツバチが不足すれば、果物や野菜の実りに影響し、品不足の心配も出てきた。日本の食卓を脅かしかねないミツバチの現状はどうなっているのか。【小島正 美】
「ミツバチがこれほど品薄になるとは思ってもみなかった」
交配用ミツバチを農家に供給する間室治・間室養蜂場社長(埼玉県吉見町)はミツバチの巣箱を前に嘆いた。
例年なら、これから春にかけて、県内外の養蜂業者からミツバチを仕入れ、交配用ミツバチとして出荷する作業が忙しくなる。ところが、昨年からミツバチの仕入れが難しくなり、今年は例年の半分も出荷できない。
「このままだと事業が成り立たない」
ミツバチはイチゴ、スイカ、メロン、ナス、ナシ、サクランボ、ブルーベリーなどの花粉交配に欠かせない。このため果樹農家は交配ミツバチの供給業者や養蜂家からミツバチを買い、畑やハウスに放つ。
ミツバチが不足する背景には、養蜂業者が飼っているミツバチの激減がある。全国の農協などにミツバチを供給する最大手の丸東(まるとう)東海商事(愛知県豊橋市)は「業界が消滅するほどだ」と危機感を募らせる。
実は、ミツバチが大量に不足する事態は米国で3年前から起きている。特に06年秋〜07年春、全米の3割前後のミツバチが短期間に消失(逃去)し、蜂群崩壊症候群(CCD)として注目された。昨年も東部の州で大量の消失が見られた。
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日本国内でも、ここ数年、岩手や北海道などでミツバチが大量に死んだり、消えたりする現象が起きている。
日本養蜂はちみつ協会(約2500業者加盟)に加盟する養蜂家へのアンケート結果(回収率約36%)がある。農研機構畜産草地研究所(茨城県つくば市)みつばちグループの木村澄・主任研究員や門脇辰彦・名古屋大准教授ら3人が昨年8〜12月に実施した。
それによると、4人に1人が「大量のミツバチが知らぬ間にいなくなった経験がある」と答えた。消失の規模は大小さまざまだが、木村さんは「予想より多くの(養蜂)業者が大量逃去を経験していると感じた」と話す。
木村さんは昨年12月、米国の現状も視察している。「小規模な消失は昔からあったが、米国のような大量崩壊は異常だ。日本でも状況を調べていく必要がある」
日本のミツバチは小規模飼育が多い。長距離を移動する頻度も少なく、米国と比べ、ミツバチの生死にかかわるストレス度は少ないとされる。はちみつ 協会によると、はちみつは輸入がほとんどで国内自給率は6%前後だが、いまのところ「国産はちみつの生産に支障が出るほどの状況ではない」という。
ところが交配用はそうはいかない。「今後、ナス、メロン、スイカなどの交配でミツバチ確保が困難になることも考えられる」(農林水産省)。4月からスイカの交配時期を迎えるいんば農協(千葉県佐倉市)は「必死にミツバチを集めている」と言う。
手作業の受粉すら考えなければならない状況だ。栃木県のイチゴ、メロン、ナシなどの産地でも不安の声が上がっている。